現在、思いつくままに、さまざまな工夫を試しながら、ブログを書いています。
いずれ、書いたものの順番を整理したり、内容を修正したりします。
今回は「文章を全部読んでから解け派 VS ―線部で止まって解いてしまえ派」です。
他にも、「最初に設問の言葉を読め派」「場合によっては文章を読まないで傍線の前後だけを見て解いてしまえ派」など、実は複雑です。
※指導の際に、小ネタとして使う目的で作った画像です。見落としがあれば、後日修正します。
① それぞれの主張
・文章を全部読んでから解け派(多数派?正統派?)
文章全体を読まないと解けない問題もあるでしょう。
しかも、読解を途中で止めると、思考が中断して文章の内容理解が浅くなる!
まずは、全部読むこと。
そして、問題に取り組む。
・――線部で止まって解いてしまえ派(少数派?革新派?)
※――線部などがあったら、そこで設問を確認して、解けるものは解いてしまえという派です。
傍線部で止まる。
解ける問題は解決してしまう。
その方が制限時間を考えると、絶対に効率的!
しかも、設問部分で読解内容を確認できれば、考えながら読む進めることになり、文章の誤読を防ぐことにもつながる!
※双方ともに、他の主張もあるかもしれません。
② 私の主張。
※個人として解く場合、基本的には、まずは文章全体を読み、その後、各設問にいちゃもんをつけたりしながら、解いています。
・作問者は、全部読んでから作問する。
それが、問一であっても、問八であっても、問十六であっても、作問者は文章全てを先に読んでいます。←当たり前
文章の全てをおさえて、その上で、作問しています。
解く側も同じ状態にして解き進めた方が、同じ土俵に立てるのではないか。
そんな風にも感じます。
・文章の展開を全て読まないと、理解できない設問もある。
昨日取り上げた2022年巣鴨①の読解問題。
傍線部よりもだいぶ先の情報をおさえていれば、安心して解けた問題。
実は、小さい設問番号の問題(つまり、傍線は文章の前半)でも、文章のだいぶ先までの内容を解答の根拠にするものは、多く見かけます。この手の問題の場合、傍線部前後までの読解で解いてしまうと、文章内容や出題意図の変な解釈につながり、結果的にバツにつながることもあると考えます。
ただし、「傍線部までの情報では解けない」とその場で判断して、その設問を後回しにする。そういう作業を適切にこなすことができれば、特に問題ないと考えることもできます。難しい作業のように思いますが、慣れている子は結構できるようです。
(できる子を知っているという意味。)
また、このような国語指導をして、そこそこ実績を出している方も、私は知っています。
・しかし、実にたいしたことのない設問もある。
傍線部、空欄を見ただけで瞬殺できてしまう、たいしたことのない問題も、実はあります。
傍線部を見ただけで、「はいはい、単純な心情記述ね」とわかる記述。
空欄を見ただけで、あてはめる内容がすぐにわかってしまう細部の抜き出し。
そのような問題は、その場で瞬殺しても、確かに良いかもしれません。
・その子の状況をふまえて。
その子なりの解き方がすでに固まっている場合で、しかもうまくいっている場合、とんな解き方でも特に問題視しなくても良いかもしれません。
どちらの解き方でも、相当レベルの高い読解ができる子は、確かにいます。(私の知る限り)
ただし、その解き方でうまくいかない場合、何か策を考えても良いとも思います。
・作戦を立てないと、どうしようもない場合も……
だって、終わらない。
どうしようもなく、終わらない。(スピードなどの関係もあり)
しかも、入試まで、あとわずか……
このままだと、ほとんどの問題に手をつけることなく、敗退してしまうことになる。
やむを得ない。
「この子の場合、それぞれの――線部で止まり、解けるところだけを解いていきましょう!
※こういう戦い方もある。
・志望校の出題傾向を。
ここにあわせて、調整していくことも大切かもしれません。
うまくいっていないのであれば、それは修正する。
また、「文章を全部読んでから解け派」のように解き進めて、瞬殺できそうなところだけは、「――線部で止まって解いてしまえ派」になって処理する。合格点が取れるのなら、それで全く問題がないと思います。
子どもの状態にあわせて、臨機応変に。
と現時点では、私はそう思います。
※この文章。もしかしたら、「文章を全部読んでから解け派」に対して、ひいき目に書いてしまったかもしれません。
(2024年6月に加筆した内容)
●生徒募集に関して 2024年6月13日 現在、担当可