F-35関連の記事を書くと、バカみたいな記事なのにヒット率が上がってるな~。(;´▽`A``
ちなみに件のF-X選定に関する話題が沸騰中なわけですが、気になった記事を。
「FX選定」防衛省のお粗末 ステルス偏重のゆがんだ欲望私もF-35は糞だ糞だっていっている手前あまり大きなことは申せませんが・・・。
候補機を飛行テストして選べよ!ってのは賛成です。んが、なんと申しましょうか~F-2の問題の捉え方が人によって異なるな~っと。
小学生の頃からF-2(FS-X)をウォッチしているオジサンとしては、ちょっと許せないな~。
記事では、
空自は次期支援戦闘機(FSX)選定問題を忘れたのだろうか。
FSX選定を開始した一九八五年、空自は運用要求書に「空対艦ミサイルを四本搭載する」と入れた。米国の戦闘機でさえ搭載できるのは二本まで。「存在しない戦闘機」は日本で開発するしかない。国産戦闘機が欲しい空自と防衛産業が二人三脚で行った謀略戦だった。
当然ながら、米政府は「米軍機でさえ満足できない要求自体がおかしい」とクレームを付けた。FSXは日米の政治問題となり、米国のF16戦闘機を改造したF2支援戦闘機を日米で共同開発することで決着した。
しかし、この重たいミサイル四本が主翼に亀裂を入れるなど不具合が相次いだ。計画した生産機数を百四十一機から九十四機に下方修正せざるを得なくなり、今年九月、最終号機が三菱重工業から納入され、その生産を終えたのである。ここから得られたのは「不公正なルールはつくらない」という教訓だが、航空自衛隊は何一つ学んでいない。とあります。んが!何故そんな(対艦ミサイル4発)要求を出したのかという点は、私と見方が異なります。
1.当時の背景 計画当時のソ連は、現在の中国なんて比較にならないほど強大な海軍を擁していました。
また米国との冷戦の真っ最中であり、いつ戦争が勃発してもおかしくない情勢でした。
2.攻撃手段と移動速度 民間の被害者を最小限とするため自衛隊には、出来うる限り敵を洋上撃破してもらわなければなりません。
洋上の艦艇に対して攻撃する手段は、
「洋上艦による攻撃」
「潜水艦による攻撃」
「陸上からの攻撃」
「航空機による攻撃」
の4つです。
(1)洋上艦艇の特徴
多数の武器を搭載可能であり、また長時間洋上に留まることが可能。
移動速度は遅い。(30ノット前後)
(2)潜水艦の特徴
敵艦から隠れて行動が可能(ステルス)であり、比較的多数の武器を搭載可能。
ただし、原子力機関を持たないものは、潜水時間に制限があり、ステルスは限定的。
移動速度は遅い。(30ノット前後)
(3)陸上兵器の特徴
多数の武器を携帯可能。また、補給も比較的容易。当然長期間留まることが可能。
移動速度は移動手段(自走/列車/船/航空機)により異なるが、陸路の場合は移動経路が制限される。
(4)航空機の特徴
武器弾薬に制限があるが、移動速度は4手段の中で最速であり、行動範囲も広い。
しかし、長時間同じ場所に留まることはできない。
日本は最も戦略機動(移動速度が早い)に優れる「航空機による攻撃」を重視しています。
3.航空重視の理由 ご存じの方が少なくて残念ですが、日本は非常に広大な領海+EZZ(排他的経済水域)を有しています。
領海+EZZの面積は世界第6位なのです。 (日本が海洋国家と言われる所以です。学校で教えないのがイカン!!)
(1)艦艇で対処する場合
移動速度が遅いため、非常に多数の艦艇を配備して広大な面積をカバーする必要があります。
しかしながら、費用面(防衛予算)から不可能です。
(2)航空機で対処する場合
航空機は洋上艦艇と比較して圧倒的な移動速度を持っています。
艦艇で領海を警備するよりも少ない航空機で、より広い領海をカバーすることが出来ます。
しかし、航空機1機あたりの武器弾薬の搭載量には限りがあります。
したがって、出来る限り機外搭載量の大きい航空機に、多くの対艦ミサイルを搭載する必要があります。
そこで生まれた思想が対艦番長とも称される支援戦闘機(FS)です。
4.対艦ミサイル4発搭載の理由 日本の防衛費には限りがあります。そのためより少ない航空機で同様の作戦をこなすために出た要求が
1機あたり4発の対艦ミサイルを搭載するというものでした。
もし対艦ミサイル2発搭載の機体であれば、整備で外れる機体も考慮し、2倍以上の機体を用意しなければなりません。
機体の価格が半分だとしても、整備する機体の数が倍以上になるため運用コストは倍以上掛かります。
平時の負担も考えた要求だったと言えるでしょう。
多数の航空機を用意できる米軍とはそもそも異なるのです。
米国政府がつけたクレームは
「現時点で完成していない航空機と完成・運用している航空機を比較するのはアンフェアだ。」
「10年の期間があるのであれば、既存機を改修したものでも要求を満たせるはずだ」 というものです。
「米軍にない運用だから」とか我侭言っていません。 カタログしかない車と走っている車を比べるなと言われたのです。尤もな意見です。
5.FS-Xが共同開発になった理由 今更書くまでもなく、皆さんご存知であると思います。
当時の日本には高性能な航空機用エンジン(アフターバーナー付ターボファン)を作る技術がなかったからです。 自国開発の計画は、エンジン(米国F404:F/A-18C/D用エンジン)を購入するというものでした。
しかし、米国政府はエンジン単体での輸出を禁止してしまったのです。
結果、F-16を改造してFS-Xを作ることとなりました。
これは米国内でも当時かなり問題になっていたようです。何故なら同時期にスウェーデンに対してF404エンジンを
輸出していたからです。スウェーデンはこのエンジンを使ってグリペンを作りました。
同盟国の順位で、スウェーデンより上位にいる日本に対して同エンジンを輸出できないのは問題ではないかと。
6.F-2の生産機数が減少した理由 上記記事では、まるで「F-2が欠陥機だから生産機数を減らした」ように記述してあります。
しかし、実態は異なります。
F-2の当初の生産機数は損耗予備機(墜落などで失われた際の予備機)+ブルーインパルス機を含んだものでした。
F-2は配備から10年間無事故でした。想定していたよりも事故率が低いため損耗予備機を少なくすることが出来たのです。
結果、F-2の生産機数は141機から94機に減りました。(減らしてなければ今回の震災の被害が緩和されたのに・・・;;)
つまり、欠陥機だから減らしたのではなく優秀だから減らしたというのが正解なのです。
いい加減、欠陥機扱いするのはやめていただきたい!7.FS-Xの教訓 「必要は発明の母」とエジソンは言いました。
FS-Xの教訓は
「必要なものを作るために我を張りたいのであれば、それだけの技術を持っておかなければならない」
ということではないでしょうか。
そして、防衛庁(現防衛省)はFS-Xの教訓を生かし、直後から高性能な航空機用エンジンの開発を継続しています。
その努力はT-4用のエンジンF3を大きくしてアフターバーナーをつけたXF5として結実しています。
更にこれを大きくした実用エンジンの開発も進めています。
将来、戦闘機を自主開発することがあればきっとこの技術が役に立つことでしょう。
余談ですが、XF5エンジンはATD-X(先進技術実証機:心神)のエンジンとして搭載される予定です。
また、XF5のエンジンコアを利用したエンジンF7-IHI-10はP-1に搭載されています。
8.F-35をけなす理由 航空機を開発する際には不具合が出るのは当たり前です。F-2の主翼強度が不足していた問題やレーダーの視程が足りない問題などは量産に当たって対処が済んでいます。
XF-2でテストしたから。最近の話で言えば、B787が主翼取り付け位置の強度不足で開発期間が伸びたのは有名ですね。
し・か・し、F-35は低率初期生産(SDD)を始めているにもかかわらず、テストの消化が出来ていません。
不具合が出るのは当然ですが、
「量産する前に不具合はある程度潰しとけ!」
「せめて強度テストくらい合格しとけ!」
っと言うところけなしているのです。
このまま開発が進んで、不具合をある程度潰した完成機は日本にデリバリーされる機体と違うんじゃないか?っという不安もあります。
しかも、以前の記事で書いたとおりプロジェクトそのものの先行きも怪しくなっています。
デリバリーされなかった場合のことも考えておかなければなりません。
契約時に、1機あたりの価格と遅れた場合の違約金、更には提供できなかった場合の違約金も載せておくべきでしょう。
・・・記事を読んでムシャクシャしてやってしまった。今は反省して・・・いない!
