畑や 大きい鉢で育ててきた苗木を希望の大きさの

鉢へ植え替えて 盆栽としての育成スタート とします。





↑ 盆栽棚の下に種を播いておいたモミジの5年生くらいの実生苗です。
高さは35センチ位 これをなんとか超ミニ盆栽に仕立てたい。

棚下で日当たりは悪いけれど 栄養豊富な場所なので
片根で腰高な樹になっています。

常識的には片根を短く切って足元の細い根を大切にして真っ直ぐに植えつけて
ちょっと腰高の直幹盆栽にしますが それでは個性がありません。

片根の部分を生かした 文人木スタイルを目指します。



モミジの場合は昔葉があった場所からしか芽がでないので
幹をあまり短く切り戻すことができません。
枯れた枝が付いている場所は昔枝あがあった場所なので
発芽できます。 将来もっと足元に芽が出れば切り戻すことにして
ここまで切り戻ししました。

また根がばらけているので まとめるためと木を固定するため
針金を巻いて鉢底穴を通して留めます。






↑  根も整理し 幹だけにして固定用の1ミリアルミ線を播きつけました。




↑ 芽が出るのを待ちます。文人で 吹き流し風の木にしたいですね。

根の部分を幹にすると 針金で曲げたのではない自然
にできた曲が貴重です。


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↓ 次に素材3本を持ってきました。

本来は 鉢上げのようにハードな作業は芽が動く直前のほうがよいのですが
鉢上げと同時に針金を掛けて幹を曲げようとすると 木が動いている初夏の
方が幹が柔らかくなっていて曲げやすいです。 秋や冬に幹や枝を曲げると
モミジやカエデは必ず枯れるので注意してください。






↓一番下の枝を残して切り戻しをし 太すぎる根も整理します。

いちばん右の木は太くまっすぐで超ミニ盆栽にはできないので
棚下へ戻しておきました。
2本の素材を使って超ミニ盆栽を作ります。




↓左側の木を使います


アルミ線1.5ミリを使いました。

針金で曲げるにはラジオペンチを使って
幹を曲げるのではなく 針金を曲げるようにすると
よく曲がります。

傷がついてしまったら カットパスターなどを塗って
乾燥を防ぎます。





モミジの場合は針金が食い込みやすいので
食い込む直前に外します(10か月前後) 








↑真ん中の木を使いました。

ブログ記事のために急いで鉢上げ作業と 曲付け作業を同時に行いましたが
木にとっての負担が大きいので 春の鉢上げ(3月)と初夏の曲付け(6月)
に分けて行うことををお薦めします。

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↓鉢上げ第3弾

左右の2本は芽当たりがある上で切りました
真ん中の2ほんは芽当たりがわからないので
葉を残して上を切り取りました。






↓左から2番目のトウカエデです。


細かい曲をつけたいので巻くピッチはこの程度です。








↓左から3番目のモミジ


文人風に曲をつけました。




盆栽を作り育てる方法には2つの行き方があります。

太くて立派な盆栽を目指すか?

侘び寂びの枯淡の境地を目指すか?

盆栽は長く楽しむものなので 将来どうしたいかによって
育て方作り方が異なってきます。


太くて立派な盆栽にするには

1.太くて大きい素材を使って小さい盆栽を作る。
2.育成用の大き目の鉢で育てて 展示する時に
化粧鉢へ植え替える。
3.元気ハツラツを目指す。

侘び寂びの盆栽にするには

1.普段から小さ目の鉢へ入れて厳しく育てる
2.肥料 水は辛めにする。
3.厳しさに耐え忍ぶ姿を目指す。

どちらが好きか 嫌いかということであったり
盆栽環境によることであったりしますが
どちらにも偏り過ぎないほうが自由な気がします。


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↓昨年春に鉢上げして6月に針金掛けをしました。

曲は戻ってしまうので また6月に針金で曲を強く
したいです。







↑昨年の鉢上げしたモミジです。

継ぎ木テープで絞ってみました。



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