こんにちは!

任意団体BeRebornの平川です。

 

先日、カサンドラさん向けの自助研究会を開催しました。

ご参加頂きました方、有難うございました。

 

5名定員のところ、男性からのお申込みが2名と、

女性だけでなく、男性も、

パートナーの発達障害に苦労していることに

改めて気付かされました。

 

アスペルガー症候群の男女比は

男性が女性の4倍とされており、

カサンドラ症候群が女性に多いのは必然です。

また、共感力が高いのも女性となりますので、

共感を得れずに起きる症状だけに

女性特有のものと考えやすいです。

 

男性のカサンドラ症状を考えると、

女性の抱えるものとは別なのではないかと感じています。

 

私の両親から、

男性のカサンドラ症候群を考えてみたいと思います。

 

母は物凄くエキセントリックな人でした。

アスペルガー積極奇異型と、

自己愛性人格障害

(誇大な自己愛)、

演技性人格障害

(他人から注目されることへの強い欲求)

を併せ持っていたと見立てています。

 

父は母の尻に敷かれ、

母の機嫌をとることに一生懸命な人でした。

胃にポリープをよく作っていました。

カサンドラ夫だったと思います。

 

母は、社交的な人でしたが、

その為家事が追い付かず、

そのイライラを私にぶつけ、家事を担わせていました。

手伝っても、思い通りでないと酷く叱られました。

理不尽のあまり泣いている私に、

「やらないで怒られるより、やって怒られた方が良い」

と父は私に言いました。

母の理不尽を許容しているのです。

 

話しは変わりますが、

地下鉄サリン事件を覚えているでしょうか?

オウム真理教が起こした、無差別大量殺人です。

事件当時、この教団の幹部には

高学歴で優秀な人達が揃っていて

マスコミもエリートの転落として扱っていました。

医師であった林郁夫もその一人です。

地下鉄にサリンを撒いた当事者です。

人助けがしたくて医師になり、心根の優しい

患者からも信頼の厚い方だったそうです。

教祖の麻原彰晃の洗脳があり、

命を救う立場から、殺人者になり、

現在も塀の中です。

マインドコントロールが解けた時、

己のやったことの自責の念は如何許りか知れません。

 

父のことを考える時、

林郁夫と重ねて考えてしまいます。

 

父は職場で「仏」と呼ばれていたそうです。

特に違和感は感じません。

母と一緒にならなければ、

きっと子供にも優しい

「仏」のような人だったのではないでしょうか。

母に心まで支配され、

言いなりになっていた父は、

仏とは程遠い、貧弱な人でした。

 

「優しく」、「真面目」、

父と林郁夫の共通するところです。

人として評価されるべきところですが、

裏目に出ると、

足元をすくわれる、

これでは残念過ぎます。

無駄な優しさなら要らないし、

不真面目くらいが丁度良かったのではと

父に対して、今更ながら思います。

 

母から見ても

父の間違った優しさがなければ、

特権意識を高めることもなかったかもしれませんし、

家族を振り回す頻度も抑えられたかもしれません。

 

父の間違った優しさは

母をモンスター化し、

娘を複雑性PTSDにしました。

誰も幸せにしていません。

 

夫がアスペルガー妻に参っているケースですと、

共感を得れない悩みよりも、

行動を起こすことで、

妻が何をしでかすか分からない

恐怖の方が勝っているのではないでしょうか?

 

カサンドラが妻でも夫でも

困った状態になった時は

距離を置くことが必要だと私は考えています。

 

夫婦カウンセリングも有効ですが、

アスペルガー当事者が困ったと感じていない場合、

ゴールは遠いものとなります。

 

発達障害の方と真正面から話し合っても、

解決には至りません。

腫れ物に触れるように接しても、

一時は良いでしょうが、

カサンドラ症状を深刻にし、

子どもにとっても良い状況とは思えません。

 

私は電話カウンセリングもやっておりますが、

電話という気楽さから

頻繁に同じ人からご相談を受けることが多くあります。

相談者側の事情で

電話カウンセリングが使用出来なくなった時、

その方々は怒りを相談員に向けてきます。

それも無駄なことだとわかると、

ご自身の力で解決しようとします。

そして、今まで相談員に依存しすぎていたこと、

相談者自身にも解決する能力があることに気付かれます。

 

相談員の仕事は営利事業でやっておりますので、

こちらから突き放すことは難しいのですが、

パートナーでしたら、

そして愛があるのでしたら、

共感ヴァンパイア化した妻を突き放し、

受け入れられる為にどうすれば良いのかを

考えさせる時間を与えてみてはいかがでしょうか?

そのまま、どこかに行ってしまうことも

想定しておく必要もあります。

 

「自分さえ我慢すれば・・」

この考えは、

自身の心をむしばみ、

相手に考えるチャンスを失わせます。

お子さんがいる場合は、

「自己犠牲」を植え付け、

その子もまた、

カサンドラ症候群になりやすい

性格に育てる可能性が高いでしょう。

 

出来ないことは出来ないと、

嫌なことは嫌だと言えることは、

我儘でもなく、相手を威嚇することでもないです。

どうか「負の連鎖」に繋がらないように

自身の心の安定のために、

自己主張をして下さい!

 

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