胃の痛みや十二指腸の痛みなど臓器の痛みは、急激におこる場合と、徐々に起こる場合とがあります。
痛みが数分のうちに急激に強くなる代表的な病気に、胆石症、急性膵炎、尿管結石などがあります。
数時間から数日にかけて徐々に痛みが強くなってくる場合は、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、急性胃炎、急性腸炎、急性虫垂炎、複雑性腸閉塞などが疑われます。
激しい痛みが続いたり、間をおいてあらわれるときは、慢性膵炎、クローン病など慢性の炎症や悪性腫瘍(ガン)などの病気が疑われます。
また、過敏性腸症候群のときは、排便と同時に痛みが軽減し、睡眠中や休日には痛みがあらわれないなどの特徴があります。
それに、食事をとることで痛みが増幅するかどうかも大事な判断基準です。空腹時に上腹部が痛むのは、十二指腸潰瘍の典型的な症状です。胃潰瘍や胃炎の場合は、食後しばらくして痛むことが多くなってきます。
治療で服用した抗炎症薬や鎮痛薬などが原因で胃潰瘍や胃炎になってしまい、激しい腹痛が起こることもあります。
上腹部の痛み
上腹部には、胃、十二指腸、胆嚢、膵臓など痛みが出やすい臓器が集まっています。また、みぞおちには臓器の痛みを感じる神経が集中しているので、上腹部では、みぞおち痛が多く見られます。
胃の異常も、みぞおち痛としてあらわれます。
胃の痛みの原因は様々です。空腹で胃の痛みを感じたり、暴飲暴食、疲れ、ストレスによって胃の痛みを感じたり、鎮痛薬や風邪薬の副作用で胃の粘膜を保護しているプロスタグランジンという物質の働きが抑えられて胃の粘膜が傷つき胃が荒れて胃の痛みが出る人もいます。
胃液はたんぱく質分解酵素のペプシン、塩酸、粘膜の分解酵素のペプシンにより、胃自身が冒されないように、健常な胃粘膜には防御機構が備わっています。しかし、胃酸が強くなったり、粘液の分泌がスムーズにいかないと、胃粘膜があれて、胃炎になっり、進行すると胃潰瘍になってしまいます。
胃の痛みの多くの場合、胃酸の出過ぎたことが原因だといわれています。
痛みの原因が胃ではないこともある
胃が痛い、胃の痛みがあると思っていても、痛みの原因が胃ではないこともあります。
痛みの場所と考えられる病気
■空腹時に鈍い痛みがあるときは、胃・十二指腸潰瘍の可能性がある。食後しばらくして痛む場合は、胃炎や胃潰瘍の可能性がある。
■鈍い痛みが空腹時や食後にかかわらずあり、食欲不振や体重減少などの症状がある場合胃がんの可能性もある。
■痛みが激しい時は、胆石症や急性膵炎など、胃の病気ではない可能性もあります。
