暮なずむ空を追いかけて君と二人手を繋いでどこまでも...
密やかに告げた言の葉は浅き夢の中で眠る

しゃらり鈴の音木霊した通りに響く笛太鼓
祭囃子に心踊らせ君を誘って縁日巡り

浴衣の裾をなびかせた小さな君の手を引いた
君がつぶやく「デートみたい」ってわざと聞こえぬ振りをした

嗚呼夏のせいにして言い訳並べて空回り
嗚呼「浴衣似合うね」とそれさえ言えなくて...

暮れなずむ空を追いかけて君と二人手を繋いでどこまでも
密やかに告げた言の葉は祭囃子の音に隠れて消えた

的屋で取った髪飾り「似合うかもね...」と渡したら
「大事にする」って「忘れないよ」って擦れた声で告げられた

嗚呼夏のせいにして抱きしめ「行くな」と言えたなら...
嗚呼臆病が過ぎてこの手は動かない

「さよなら」と言った横顔を行かないでと願い込め焼き付けた
密やかに告げた言の葉は夜空の華咲く音に隠れて...

煌めく刹那に染められて終わらないでと願った夏の日は
去りゆく人の影を残し戯れの言の葉は
叶わぬ夢の中で静かに眠る