金持ち父さん、貧乏父さん! 其の十 

            東京住みたい街ランキング 都心編  最終話
        
  広尾・麻布・松濤・青山・代々木上原・神宮前などの人気のある 住宅地は、比例して不動産の値段も資産価値も高く、住みたくてもなかなか経済的な問題で住めません。

 資産価値の変化を最後にお教えします。 

  いまから30年ほど前、
    池袋の会社に勤める平均的収入のお父様Aさんは、子供も生まれるので池袋に通勤の便利な埼玉県川口駅徒歩10分のところにライオンズマンション川口第○○の54㎡の3LDKを2350万円で買うことに奥様と相談して決めました。
 貯金は、ローンの頭金ですべて消えました。
 昭和59年の春でした。

    同じ昭和59年に、同じような年収の Bさんは人気の広尾の丘に新築された100㎡の3LDKを購入しました。 広尾ガーデンヒルズです。

    6090万円で高額でしたが、Bさんのお父様が資産家だったので出世払いという事で無利子で貸してくれました。

     そして20年後の平成16年に、広尾のBさんは内装が古くなったので 住み替えを検討しています。 リハウス業者に相談すると20年前に6090万円で購入したこのマンションは、バブルの高騰を経て、1億円超で売却可能だそうです。 ご両親に借用した6000万円を返済しても4000万円の売却益ができました。

 
 20年間、管理費だけで、家賃もローン返済も不要だったのでBさんは預貯金の2千500万円と売却益の4000万円と併せて、6,500万円の資産ができましした。 自由に新しい住まいを選べます。  

住宅取得資金等の特例という法律的恩恵がこの年は、あったので
父母や祖父母から平成17年12月31日までに受けた贈与であること)
裕福な両親より、あらたに 生前贈与 を受け、 

 翌年の春、南麻布の米荘閣跡地のマンションを二億円で購入しました。 
素敵なマンションです。(このマンションは、翌年 中古でも三億円超の相場で取引される人気マンションになりました。)
  
    
    一方川口のお父様Aさんの54㎡のマンションは20年後に売却すると1200万円です。 ただし川口のお父さんAさんは35年ローンで購入していますので 、2000万以上返済をしていますが、金利を負担しているので、  銀行の未返済元金は1300万円残っています。 

重たい住宅ローンを20年一生懸命返済するため働いてきて、いまどきの子育てはお金もかかりますので、預貯金はありません。

 だから、川口のお父さんには、狭かろうが、古かろうが、住み替えという選択肢はありません。  (売買差額不足分100万円と次の戸建ての価格の頭金2割以上がないと新しいローンも組めません。)

 川口のお父さんAさんは、20年間働いて、所有資産はゼロです。 

  でも お父さんは、資産がどうのこうのと、悩む暇はありません。
  だってまだ15年もローンを払い続けなければいけないのですから・・・。 

     お父さんは、今日も埼京線でフリーズしながらも頑張っています。
     がんばれ お父さん        
                                          ツーオン
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