夏の終わり
夏。
波打つアスファルト。
自転車のタイヤが
必死に着地点を探している。
日差しを浴びた
僕の顔が肩が四肢が
熱を帯びるたび
火照るカラダから
何かが消え去っていく。
ぎらついた太陽。
ビタミンDと引きかえに
僕は何を失っているのだろう?
短命を嘆く蝉の合唱が
季節を夏から秋へと追いやる前に
無防備に解き放たれる鮮やかな生命を
印画紙の中に封じ込める。
二度と巡り合えないその刹那を
必死にかきあつめる。
湿った緑の風。
木々の囁きに耳を傾ける。
でもその声は僕に届かない。
この時期の僕はいつも
身体から抜け出でた
足りない何かを探し始める。