『全てを外して』




あなたに出会って

私は捨てました。





あなたという人に


古い慣いを捨てて

飾り物を外して

作り上げた私を捨てました。





あなたという人に

会いに行くたびに




身につけた数々を

そこに置いて

新しい一瞬を見ました。





あなたの隣に

眠る度に




身につけた数々を

そこで外して

心を裸にしました。





そんな人に

出会ったことがなかった。




そんな人を

探しもしなかった。






知らなかったから

居ないと思って生きてきた。







そうでしか守れないと

数々の物を身につけて。






この私を

あなたに会える日まで

この私が守ってきた。






一糸纏わぬ私を

あなたが欲しいと言うのなら。




神さまも

光も

私である事も諦めた私が





今、全てを外して





私を生きます。





恐れることなんかない。






あなた以外でもいいと

自分につく嘘が

なによりも怖い。