当日は小千谷縮を着て行った。

夕方6時15分スタートだったけど、外はまだ30度越えの暑さでした。

本を読んでいたので、最初から最後まで本当に楽しめました。登場人物が多いので役者さんの声だけで人物を把握していくのも限度があり、多分読んでいかなかったら大まかな流れだけしか把握出来なかったかもと思った。本を読み始めてからしばらくして、主人公が荻野介でないことにも驚きましたが、本を読んで、お芝居を見てお話の内容はよくわかったけれども、作者が読者に訴えたいことは何なのかわからなかったけれど、今日、ふと、なるほど、と腑に落ちました。この本にも出てくる何の関係もない人を火事で焼き殺すという残忍な殺しが起こっていますが、過去に日本で実際に怒った事件をふと思い出しました。今後自分の身近でこんなことが起こってほしくないけれど、何が起こってもこの主人公のように、例え被害者であっても犯人側とは一線を引き対応していくことの大切さを学んだ気がします。どんなに挑発されても犯人側に巻き込まれてはいけない。これって私にはとても良い学びでした。


この日、午前中に南海トラフの地震の発表があり、幕間に実際に地震があり大きな揺れではなかったけれど騒然とした。銀座あたりは震度3だったけれど嫌な音が鳴り響き、一瞬パニックになりそうになりました。後半のお芝居は、帰りの電車はあるのだろうか?とか、こんな所で被災したらどうやって帰るのか?とか夜中とはいえ着物で暑い中、とても歩いては帰れないだろうから着物や帯も脱げばいいやとか考えてしまいました。でもこのまま着物を着たまま死んでしまっとしても、着たい着物を着ないで後悔して死んでいくより、美しい着物を着て死ねるなんて幸せだと思った。だから今後もきっと着物は着て出かけると思う。