「いつかの少女」
○好きなセリフ○
沙良N「彼は時々、
今のように少し照れたような顔で微笑むのです。
在りし日の少年のような微笑みです。
くるくるくる。
そんな時、私の時計も戻されてしまうのです。
ここは閉ざされた世界だから?
くるくるくる。
時を遡り、遡りして、
まるで私自身、少女だった頃まで」
蓉子「頭のいい男の人はみーんなそう。
優しくて、卑怯なの」
青年「あなたはとても美しい。
口でどうこう言っても、
女性としてほとんど完璧です。
捨てたなんてとんでもない。
嘘だ。
……なんて。
気を悪くしたなら謝ります。
ただ、あなたは殊更、
母親というワードに
とりつかれすぎてるんじゃないですか?
息苦しくないですか?
もっと……」
沙良「あなたはこう言いたいんでしょう?
私はまだ女性だと。
女だと。
そして、
無意識か意識的にかそれを利用してると。
臼井さん、佐伯にも」
青年「服を、着てください」
沙良「だけど、
それはやっぱり母親だからなのよ」
青年「服を着てください」
沙良「母親だからなの」
青年「沙良さん」
沙良「自分の女の部分を
大切にすることをやめたから。
ねぇそれって、
捨てたことにならないのかしら?
あなたは救世主よ」
沙良N「なぜだか、
とても寂しかったことを覚えています。
涙も、なぜ溢れたのかわかりませんでした。
母親ではなく、私に残されていた、
わずかな女の部分が
泣いたのかもしれません。
いつかの少女が、
目の前の彼に
『嫌われたくない』と」
○感想○
少年のような微笑みを見せる救世主。
彼の笑顔を見ていると、
自分まで少女のようになっていく沙良。
でもそれはただの錯覚で、
本当は根から女なのかもしれません。
女であり、少女である。
沙良には、
「0か100かのすごみがある」。
大人の女には出来ない、
説破の詰まったあの感じ。
人はどうしようもなくなったとき、
少女のようにだだをこねるのかもしれません。
0か100か。
50はないんですよね。
若い少女の作法をつかう、
その女性は、可憐で残酷。
なんだか沙良の怖さや、
美しさを感じました。
女であるってこういうことなのかもしれません。
直接面と向かってではなく、
恋人に別れを告げた沙良の夫や、
その別れを何も言わずに受け入れた恋人。
彼らは立派な大人ですね。
女子は早いうちに性的なことに意識しはじめると、
下品になると言ってましたが、
その下品さを可憐に演じ切るのが
沙良なんですかね。
少女にとって救世主はヒーローであり、
ヒーローに助けられること、
それが全て。
自分で何かをするのではなく、
してもらうこと。
「ちきしょう、あなたはなんて……」
このあとに続くセリフが気になりましたね。
軽蔑でもあり、
美しくもあったのかもしれないです。

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