「ごめん」

ソンホに一言、そして頭を持ち上げた。



するとソンホは無言で、

私の頭を、自分の方へ引き寄せた。



’え???’



いくら酔っていても、意識はある。

もう一度、「ごめん」と言い、頭を持ち上げた。



すると、また自分の肩へ、私の頭を引き寄せた。

そして、



「このままがいい」と。




なんとなく私は、ソンホの言葉に甘えることにした。

お酒がどんどん進んでいた。

いつの間にか、買いだしチームが新しいお酒を買ってくる。


韓国には、徴兵制がある。

力強さはもの凄い。


酔った勢いで、韓国人の男の子たちが

腕立て伏せを始めていた。


ドンドン酔いがまわってきて、誰かをおんぶしながら

腕立て伏せをしたり、片手でやってみたり、

そんなことで盛り上がっていた。



お酒がそんなに強くない私は、

少しづつとはいえ、3時間も呑んでいれば、酔いがかなりまわっていた。


少しの間、休憩しようと、お水を持ってソファに座り、

みんなでがり上がっている姿を、外まきから見ていた。




ね、眠い・・・・・・



いつのまにか




気がつくと、ソンホの肩に寄りかかってしまっていた。


亜佐美の元クラスメイト、トミー(韓国人の男の子)の家で開かれる

ホームパーティに誘われた。

私と亜佐美はちょっとした手料理をもって、

お邪魔することにした。


彼らの住んでいるところは、高層マンション。

そこを4人で借りているという。

ホームパーティの日は、トミー以外はほかのパーティに出かけていて

留守にしているとのことだった。



20人くらいが集まっていた。

おもには日本人と韓国人の留学生だった。


夕方からずっとお酒を飲みながら、終わる気配はなかった。



そこへ、ソンホがやってきた。

トミーが誘ったそうだ。

来るとは思っていなかったソンホが目の前に現れて、

気持ちがソワソワしている自分に気づいた。