巨人の星(再放送)[第175~176回]|勝利の若獅子&左門のスピン打法
(再放送)2010年10月4日~ 月~金 19:00~20:00(毎回2話放送) TVK 原作 - 梶原一騎(作)、川崎のぼる(画) 脚本 - 山崎忠昭、松岡清冶、佐々木守、長浜忠夫、辻真先、斉藤次郎、松元力、島修司、さわきとおる、吉田喜昭、山崎晴哉、宇佐美寛、伊東恒久、林すみ子、鈴木良武、竹内泰之、吉田茂承、斉藤望、金子裕 作画監督 - 楠部大吉郎、香西隆男、椛島義夫、斉藤博、遠藤正史 美術監督 - 小山礼司(1話-57話)→影山勇(58話以降) 美術デザイン - 小山礼司(67話以降) 音楽 - 渡辺岳夫 原画 - 塩山紀生、米川功真、荒木伸吾、小林治、森下圭介、小松原一男、石黒昇、今沢哲男、中村英一、芝山努、近藤喜文、北原健雄、前田実 他 コンテ - 吉川惣司、出崎哲、富野喜幸、奥田誠治 他 演出 - 長浜忠夫、出崎哲、小林きよ子、小林かおる、斉藤博、石川輝夫、奥田誠治、吉田茂承、斉藤望、吉川惣司、御厨恭輔 ナレーター - 小林恭治 協力 - 東京読売巨人軍 資料提供 - 越智正典(91話) 制作 - よみうりテレビ、東京ムービー * cast 星飛雄馬 - 古谷徹 星一徹 - 加藤精三 星明子 - 白石冬美 花形満 - 井上真樹夫 |
第175回★勝利の若獅子
巨人-広島戦を球場観客席で見守る一徹
「しかと見届けたぞ、大リーグボール3号の正体!」とつぶやいて後楽園を去る
同じころ、神宮球場では代打に立った伴が豪快な2ランホームランを打っていた
って、コーチは外をフラフラしていていいのかww
巨人-中日戦は明日からだという
寮に戻った伴はいつものように明子の写真に話しかける
かわいいポートレートがあるんじゃん
そこへノックもせずに入ってきた一徹
「何をひとりでぶつぶつ言っておったんじゃ…」
わしについてこいと命じると、レクチャールームのような部屋に連れていく
これが星投手の下手投げ
これが打者のスイング
ボールとバットのクロスポイントはこの一点
上手投げの場合はこう球が来て
バットがこう迎えにいく
点と線、ここに下手投げの有利さがある
「それだけでは星の下手投げの謎解きとは言えませんわい、
それに、下手有利なら下手の大投手が生まれとるはずですが…」
一徹はせっかくの名解説を批判されてムッとなり、
「当然当然としたり顔でほざくではないわ、カボチャ頭の分際で!」
と頭ごなしに怒鳴りつける
「飛雄馬、いやさ星の場合は、その当然が当然ではないのじゃ!」
○あれほど突如として上手投げから変身した例は空前絶後「して、攻略法とは?」伴をおそるおそる訊く
○あまりに急激な球速の変わりよう
「大根切りじゃよ」
1961年、川上率いる巨人がドジャースのキャンプに参加したとき、
ダウンスイングというものを輸入し、当時の打撃論の中心を占めることになったそうである
右の肩口にバットを構えてダウンワードに振り出す動作だったとか…
一徹は、これまで大リーグボール3号が打たれたパターンを振り返る
○大洋戦での投手平松「投手というのは打法がまずい上に欲もないからな」一徹はニヤリとして、
○阪神戦での投手江夏
大根切り打法だとこうなる!
「明日の試合では半歩前進して、ウルトラパワーの大根切りじゃ!」と意気込む
「これでは単なる下手投げ攻略と違いはないのでは?」と伴は素朴な疑問を呈する
「ウヌッ…」
痛いところを衝かれた一徹だったが、「ぬわっはっはっは!」と笑い飛ばし、
「伴よ、さっきはカボチャ頭と言ったのは取り消す」と話をごまかす
「今のその態度は、花形、左門にも劣らぬファイトぶりよ!」
ならば教えよう、大リーグボール3号の真の正体を!
大リーグボール3号は大リーグボール1号の応用じゃ!
ええっ
一徹の読みは、実はオズマとまったく同じであった
つまり、ミートポイントに合わせて球をホップさせたりドロップさせたりしている、というのである
だからそんな糸で操るような魔球は不可能だっつーのwww
「さすがは野球の鬼、ぞっとするほどの鋭い推理…」と伴は感心してみせたが、
「はて、こないだは1号2号とは全然違うと言ったばかりじゃないですか…?」
「ウム、たしかにあの時はそういった、しかし今にして思えばそう望む気持ちが言わせたのかも…」
一徹は苦しげに、「だが飛雄馬はまだ完全にわしから独立してはいなかった」
ウルトラパワーの大根切りで!
ウルトラパワーの連呼がうざいwww
大リーグボール3号を打ち砕くことが、飛雄馬がわしから独立する早道なのぢゃ!
さて翌日の中日戦、川上は連投気味の星をリリーフで出す
ペナントレースは0.5ゲーム差で阪神と首位争いになっており、
中日戦は川上にとっては負けられない天王山なのだった
一徹はすぐさま伴を代打で出す
半歩前進&ウルトラパワー大根切り
しかし…
――お化け大根ですな、こりゃ…
とは解説・青田の評である
一徹やぶれたり
飛雄馬…みごと…
「伴よ…わしは星投手にやぶれた」
「えっ! それではっ…?」
父ちゃん、今日のこの日が来るまでどんなに長かったか、苦しかったか、
だが星一徹はこう言っているに違いない――男対男の勝負はこれからだと!
第175回★左門のスピン打法
デーゲームでは広島戦がまだ続いている
野球を見ないので全然わからないんだが、このへんドーナッテルの??
左門はテレビを見ながら「星君、なぜ燃えんとですか!」
コーフンしてテレビを揺らし始めたので、弟妹たちはあわててテレビのスイッチを切る
平松が打ったことを例にあげ、小さく当てて遠くに飛ばす方法じゃ考えちょるんじゃ
「今度こそ大リーグボール3号はわしがとどめを刺す!」
そして出勤したナイターは大洋-阪神戦、左門は3ランホーマーを飛ばす
じつは今シーズンはもう巨人戦がないのだった
帰りのタクシーに忘れ物の雑誌
こ、これだっ!
花形の鉄バット打法なら、当てて飛ばせると気づいたのである
しかしあれをやるためには体をバラバラにしなければならない
わしの城がっ…!
帰宅した左門は弟妹たちに打倒法を解説してみせ、大喜びさせる
でも花形さんはその後…!
「あんちゃんは打てるこつばわかればそれでよか」と左門はごまかして
このタクワンうまか、どこで買うた?
弟妹たちは左門の心中を思い、特訓を勧める
ドラムカン&鉄骨特訓
無理な特訓によって、左門は翌日から急に打てなくなる
バットがすっぽ抜け
手を見せてみろと別当監督に言われて…
「大洋の戦力の低下になるような特訓は許さん!」
シュンとなったところにチヨから電話
ミチが肺炎になりかかっとるとよ!
タクシーを飛ばして帰り、アパートの階段を駆け上がると…
壊れたスパイク
ミチは無事だったが、「星ノ魔球バ打ッテネ…」と熱に浮かされる
いよいよ追いつめられた左門は、クソッ、こんな特訓など!とドラムカンに体当りする
すると足を滑らせて…
「これだ! スパイクの底を平らにすれば3号は打てる!」
左門はクラウンマンションで飛雄馬を待ち伏せると、両手を見せて特訓をしていることを明かす
「わかったよ、なぜこんな時間に訪ねてきたのか…」と飛雄馬
「お願いしますたい! 1球だけでよか!」
「明日の早朝4時、多摩川グラウンドでどうだ?」
多摩川に現れた左門は運動靴姿だった
「左門君、スパイクに履き替えるまで待とう」
しかし左門はこのままで良いという
まずはミート
それに続くフォームを見て、飛雄馬はそれが鉄バット打法だと気づく
やめろっ、体がバラバラになるっ!
しかし左門はコマのように
延々回り続けるwww
「星君! わしの勝ちですたい!」
「左門君、勝ち負けで言ったら君の負けだ」と飛雄馬は落ち着き払って、「君の打ったボールはここだ!」
マウンドに突き刺さったボール
「なぜそんなところに…フェンスに激突せんはずなのに!」
「左門君、君の思いつきはすばらしい、しかしそれでは打てん」完全に上から目線の飛雄馬である
大リーグボール3号は、ミートしても、バットが起こす風で中心がずれてしまうのだった
また負けたとですたい…と膝をついた左門に、飛雄馬は「日はまた昇る」の言葉を贈る
君こそあらゆる困難を踏み越えて真の野球人になる男に違いない
大地にしっかりと根を下ろした君こそ!
飛雄馬は左門を「大地に根を下ろした男」と考えるのが好きなのだった
巨人の星 全11巻セット (講談社漫画文庫) ¥7,161