巨人の星(再放送)[第167~168回]|新たなる門出&大リーグボール3号
(再放送)2010年10月4日~ 月~金 19:00~20:00(毎回2話放送) TVK 原作 - 梶原一騎(作)、川崎のぼる(画) 脚本 - 山崎忠昭、松岡清冶、佐々木守、長浜忠夫、辻真先、斉藤次郎、松元力、島修司、さわきとおる、吉田喜昭、山崎晴哉、宇佐美寛、伊東恒久、林すみ子、鈴木良武、竹内泰之、吉田茂承、斉藤望、金子裕 作画監督 - 楠部大吉郎、香西隆男、椛島義夫、斉藤博、遠藤正史 美術監督 - 小山礼司(1話-57話)→影山勇(58話以降) 美術デザイン - 小山礼司(67話以降) 音楽 - 渡辺岳夫 原画 - 塩山紀生、米川功真、荒木伸吾、小林治、森下圭介、小松原一男、石黒昇、今沢哲男、中村英一、芝山努、近藤喜文、北原健雄、前田実 他 コンテ - 吉川惣司、出崎哲、富野喜幸、奥田誠治 他 演出 - 長浜忠夫、出崎哲、小林きよ子、小林かおる、斉藤博、石川輝夫、奥田誠治、吉田茂承、斉藤望、吉川惣司、御厨恭輔 ナレーター - 小林恭治 協力 - 東京読売巨人軍 資料提供 - 越智正典(91話) 制作 - よみうりテレビ、東京ムービー * cast 星飛雄馬 - 古谷徹 星一徹 - 加藤精三 星明子 - 白石冬美 花形満 - 井上真樹夫 |
第167回★新たなる門出
オネガイにうちのめされる飛雄馬
左門はいつ帰ったの?
俺は投げる!とお京に誓う飛雄馬、幻の中で伴と抱き合う
「いくぞ伴! 俺の復帰第1球!」と、ミットを構える伴に投げようとすると、
「大リーグボール1号と2号はもう打たれちょる。新しい球を投げてくれ!」
という思いもよらぬ伴の言葉
ガガン
「立ち上がったものの、俺には投げるボールがない!」
夢であった
一時の感動でどうにもなるものでもない…と現実に還る飛雄馬、
オールスター大阪への行きがけに、公園で池に落ちたボールを取ってくれと頼まれる
「だめだってば、そんなに力入れたらこっちに来ないじゃないか!」
「そっとやるんだよ」
なるほど、そっとか…とまだヒントに気づかない飛雄馬であった
さてオールスター戦は大阪に舞台を移す
新幹線に乗り込んだ飛雄馬であったが、悩んでいるのですぐ目をつぶる
花形はガン見
いきなり何を
窓の外の電柱や立木をボールに見立ててタイミングをはかる練習なのだった
(わしが京子さんのことば考えていたときに!)と左門は心中で赤面
「花形君、いつか聞いてみたいと思っちょったですが、
君には私生活の悩みはなかとですか?」
「さあ…かりにあったとしても、僕はなんでもエネルギーに変えてしまうがめつい主義でね」
期待した答えじゃなかったので、左門は飛雄馬とともに黙りこむ
花形は席を立って、「どうだい、ビュッフェでも行ってみないか」
「よかですな」と左門、飛雄馬もあとに続く
客席の自動ドアを抜け、自由席を抜ける細かい描写である
庶民(というか視聴者の少年)的にはまだまだ新幹線が物珍しいのだろう
自由席車両は大混み
と思ったら、なんとそこに…
お京は左門にリンゴを放る
なぜか取り落とす左門
(京子さんの前だっていうのになんて失態ば…)と焦る左門
お京はもう一個リンゴを投げるが、左門はまた失敗
ああっ
水の中のボールを思い出す飛雄馬
「どうしたの? もうこれで最後だよ?」
アンダースローから放たれたリンゴ、左門はどうしても取れない
…やがて新大阪に着いた新幹線に、飛雄馬の姿はなかった
影で見送ろうとしていたお京も「?」となる
新聞を見た伴は一徹に電話をするが不在である
星よ、今度こそお前は一人ぼっちだな…と涙を流す伴
花形もミツルハナガタ2000GTを駆って六甲山ドライブを楽しみながら、涙を流していた
阪神の選手だから、こちらに車を置いていたのだろう
竜巻グループは大阪城で野宿を相談中
一徹は妻の墓参り
「明子は行方知れずだし、飛雄馬の野球を棄てて行方をくらました
とうとうわしもひとりっきりになってしまった…」
その頃、京都で途中下車した飛雄馬は、西芳寺近くの竹林で投球練習をしていた
投げおさめと称して消える魔球を投げ、「ここで永遠のお別れをさせてもらうぜ」
「ふっふっ! では練習を始めるとするか…!
あの若竹を相手に、ぎりぎりのどん底で編みだした、大リーグボール3号!」
まさかのアンダースロー
「若竹のそばをボールが通ったとき、カサリとも音がしなくなったら、新しい魔球が完成する!」
第168回★大リーグボール3号
しかし、飛雄馬の失踪癖はこれで3度目である
記者たちは川上が故意に飛雄馬を隠したのではないかと勘ぐる者も
川上は、第3戦に飛雄馬が現れなかったら監督を辞退すると記者に宣言する
一方、西芳寺では飛雄馬の特訓が続いていた
(飛雄馬は寺の竹林に忍びこんで、勝手に特訓しているのである)
「くそうっ、だめだ…どうしてだめなんだ」
どうしても笹が揺れてしまうので自信がなくなってきた飛雄馬
「落ち着け、俺の考え方に間違いはないはずだ、理論的には正しいんだ…」
どういう理論やねんwww
手首に明らかに過剰な負担が…
しまいには鹿威しの音にノイローゼのようになったが…
しかしその夜、飛雄馬は甲子園球場に現れる
ユニフォームの汚れに気づいた川上、「そのウインドブレーカーを脱いでみろ」
どよめく選手たち
「監督お願いします、投げさせてください!」
川上は肯き、ユニフォームを着替えてこいと告げる
そして初の大リーグボール3号
ノムさん空振り
「や…やった…!」と達成感いっぱいの飛雄馬だったが、
バカにするな!という観客の野次はとまらない
しかしノムさんは三振、次のアルトマンも三振
どうなっているんだ…?と森は首をひねる
次は張本、やっぱり三振である
ベンチに戻った飛雄馬は、いきなりバッタリ倒れる
「聞いてください…大リーグボール3号の…完成です…喜んでください…」
それだけ言い残して昏倒した飛雄馬だった
ひと晩で完成した魔球だった
巨人の星 全11巻セット (講談社漫画文庫) ¥7,161