巨人の星(再放送)[第163~164回]|京子の真心&すべてか!ゼロか!
(再放送)2010年10月4日~ 月~金 19:00~20:00(毎回2話放送) TVK 原作 - 梶原一騎(作)、川崎のぼる(画) 脚本 - 山崎忠昭、松岡清冶、佐々木守、長浜忠夫、辻真先、斉藤次郎、松元力、島修司、さわきとおる、吉田喜昭、山崎晴哉、宇佐美寛、伊東恒久、林すみ子、鈴木良武、竹内泰之、吉田茂承、斉藤望、金子裕 作画監督 - 楠部大吉郎、香西隆男、椛島義夫、斉藤博、遠藤正史 美術監督 - 小山礼司(1話-57話)→影山勇(58話以降) 美術デザイン - 小山礼司(67話以降) 音楽 - 渡辺岳夫 原画 - 塩山紀生、米川功真、荒木伸吾、小林治、森下圭介、小松原一男、石黒昇、今沢哲男、中村英一、芝山努、近藤喜文、北原健雄、前田実 他 コンテ - 吉川惣司、出崎哲、富野喜幸、奥田誠治 他 演出 - 長浜忠夫、出崎哲、小林きよ子、小林かおる、斉藤博、石川輝夫、奥田誠治、吉田茂承、斉藤望、吉川惣司、御厨恭輔 ナレーター - 小林恭治 協力 - 東京読売巨人軍 資料提供 - 越智正典(91話) 制作 - よみうりテレビ、東京ムービー * cast 星飛雄馬 - 古谷徹 星一徹 - 加藤精三 星明子 - 白石冬美 花形満 - 井上真樹夫 |
第163回★京子の真心
「俺には思い出さえも残されていない…」
左手の甲に向かってナイフを振りかぶったはずの飛雄馬だったが、
回が変わると、ぶつぶつとひとりごとを言っている
「残っているじゃないか、その左手さ!」とお京
飛雄馬は笑い出し、「これが星をつかむ手だって!」
「この手は野球にとり憑かれた星一徹という男の執念が凝りかたまったもの…」
今はあえて父ちゃんと呼ぼう、そのあんたに素晴らしいプレゼントをしてやろう
息子飛雄馬の左手、いやあんたの左手を!
一方、一徹は水原相手に退団届を出して「お収め願います」
「ほう、理由は?」
「これ以上野球を続けていく自身がのうなってしまった…」と一徹は年寄りくさく言う
水原は笑い飛ばすが、一徹は引き下がらない
そこに盗み聞きをしていた伴が入ってきてテーブルの上の退団届を奪うと、
飛雄馬に再起の見込みがないからだからだろうと図星をさす
一徹、「口が過ぎるぞ、伴!」
「殴りたければそれも結構、昔とった杵柄、柔道で池の中に叩きこませていただきますわい!」
「なるほどそれも一興よのう、去り際の選別としてありがたく受け取ろう」
そこに水原が「待て伴!」と口をはさんで、「その前にわしからも言わせてもらおう」
私は君を見損なっていた、息子にベタベタする女のような男だったとはな!
なっ、なんですと!(ジタバタ)
「個人的な目的はどうあれ、星投手が打ち込まれるまでの君は、筋金入りの野球の鬼だった
しかしその鎧も壊れ、星一徹という男はただの父親に戻ってしまった
その気持わからぬでもない――ただし母親ならばだ
父親なら、男なら、話は別だ!」
男ならもう一度立つべきか…と一徹は悩んだあげく、
「わ、わしが血迷う取りましたわい、この老コーチ、まだ使うてくださいますか」
「星コーチ、君には伴宙太を代打者に育てるという仕事があります」
こうして一徹は簡単に言いくるめられて、
「飛雄馬よ、わしはもう後ろを見ることをやめるぞ!」
ビリリ
一方飛雄馬は――
へっへっへっ
受け取れ父ちゃん!とナイフを振り下ろす
どう見ても間に合ってませんけど(^-^;)
なんぞこれwww外してるwww
「あたしの真心あげたのよ」お京は気を失う
って、小指をちょっと切っただけじゃんwww
そして「あたしの真心…あげたのよ…まごころ…」とうわ言
「イカン! 動脈を切ったらしい!」と飛雄馬
「オイ星、メス猫一匹が指を切ったぐらいで幕切れはないぜ」と気をとり直した西岡さん
「途中でやめられたんじゃ寝覚めが悪いわ、お前の左手ちゃんとぶった切ってもらおうか!」
「その必要は、ない」と飛雄馬は断言する
「なんだと! お前それでも男か!」
「そう言われても迷惑、そんな気持ちは吹き飛んでしまった――お京さんが真心をくれたときに」
「へっ、血の色を見て怖気づいたらしいや」と西岡は引き出しからドスを出すが、
飛雄馬はナイフを構えて一同事務所を出て行く
一同が地団駄を踏んでいると、電話のベルが響く
“二階堂先生”からの電話である
(二階堂といえば、日活アクションの小林旭であろう)
二階堂先生
「星を使っての八百長はあきらめるんだ」とおっしゃる
竜巻グループはタクシーを止めようとするが
「ゴタゴタは厭なんでね」と乗車拒否
飛雄馬「近くに病院はないか?」
「あるけど…少し遠いんだよ」
「かまわん! 先に向かっているから、車を捕まえたら追いかけてくれ」
って、病院の場所わかるのかwww
お京さんは相変わらず「真心…まごころ…」とうわごとを言っていたが、
病院の入り口でハッと気がつき、「余計なお世話だよぅ!」と下りて、病院にはひとりで入ると言う
「あんたは今すぐここから消えるんだよ!
ジュク(笑)の女番長と肩並べて週刊誌ダネにでもされたら、申し訳なくて生きていけないよ!
あたいのやったことがムダになっちまうじゃないか!」
いじらしい女心
ガラス越しに重ねる手
「君の名は」のガラス越しのキスみたいである
そこへ竜巻グループがタクシーで到着
なぜか隠れる飛雄馬www
飛雄馬は立ち去りながら、「だが俺はお京さんを愛してあげられない…」
俺はどうやってお京さんの愛に応えればいいんだ、お京さんの愛が俺には重すぎる…
第164回★すべてか!ゼロか!
入院したお京は「…星さん、もう一度会いたい…」
いりびたっている竜巻グループの女どもは隣のベッドで花札勝負である
女どもにからかわれて、お京は飛雄馬の立場を考え、
「来てほしくない…」といじらしく言い換える
その頃、飛雄馬はなぜか沖仲仕になっていた
球団からの給料には手をつけず、コレでお京の指の治療費を稼いでいるのだった
意味が不明であるwww
あれ星じゃねえの?などと眺める港湾職員が見ているスポーツ紙によれば、
オールスターのファン投票で飛雄馬が急上昇だとか
ここ3日で1000票獲得したらしい
「行方不明で出られないなんてことになったらどうするんだ!」と巨人代表は心配顔
川上は「自分から1週間と言ったのですから、戻ってくるでしょ」
こんな手紙が来ていたのだ
そんな会話がなされてるとは知らない飛雄馬は、
「俺は案外この仕事に向いてるかもしれないな…」と夕陽を眺めながらそう思うのだった
(でも沖仲仕はこの日までで辞めちゃうらしい)
「あーあ、また夜かあ…」
退院しろよwww
そこへ竜巻グループの連中がやってきて、西岡が探し回っているらしいという情報をもたらす
簀巻きにして隅田川に投げ込むと息巻いているらしいとか
「みんなで九州に逃げようよ、ちょっと当てがあるんだ」
飛雄馬は川上に退団願を提出
「星、これは本気か?」
「これは今年になってからいただいたお金です」と預金通帳とハンコも出す
退団届が巨大(B4用紙ぐらいある)
「金はこれだけでは足りん!」
「えっ」
「この何倍も違約金をもらわねばならん」
「そんなムチャな…」
「金のことを言い出せばそういうことになる…」と川上は退団届を破こうとする
「ま、待ってください、僕の固い決心は…」
「なあ星、君の考え方はすべてかゼロか、極端に偏りすぎてはおらんか?」と川上
「一本勝負ではなく、三本勝負の二本を勝負をとる積み重ねにはならんのか」
「ぼ、僕は持って生まれた気性で…そして今の俺があるんです、惨めな負け犬の…」
川上はオールスターの投票の結果を飛雄馬に見せる
「花形に打たれる前は5位だったのに、3位に上がっている…どういうことなんだ、これは…」
と飛雄馬は驚き、「もしや大リーグ入り号を期待してでは…」
うぬぼれるんじゃない!
「ファンは過去の努力を評価し、不屈の闘志を期待しておるんじゃないか!」と言った川上、
「明日の試合にリリーフとして起用する!」
(なぜ3位なのか…)とタクシーで塚田病院に向かいながら飛雄馬は考える
怪しい変装
ところが受付でお京の名を出すと看護婦は怯えて院長を呼ぶ
院長に連れられて病室に入ってみると
小指が曲がらなくなったお京は慰謝料50万を病院に要求しているのだという
お京、飛雄馬が入ってきたことに気づいて、
ササッ
「京子さん、これはよそう」と口元のハイライトをもぎとる飛雄馬
小指が伸びたきり動かないから火がつかない
そんなことはないだろう
「見たかい、いいざまだろう」
「すまん、君の小指にはどんなことでもして報いるつもりだ」
「それじゃ商売の邪魔しないでおくれ、こちとらゆすりたかりが商売なんだから…関西に高飛びする50万がね」
「その50万、俺が出す!」と、飛雄馬はさっきの通帳と印鑑を投げ出し、ついでにマンションの鍵も渡す
「家具でも何でも売り払うがいい、なんならマンションごと売っても構わんぜ!」
ヤケクソであるww
「こりゃ面倒がなくていいや、ご好意に甘やかせてもらうよ」と竜巻グループは大喜び
「ただし条件が二つある」と飛雄馬
「俺は今夜オールスターゲームに出場するから帰りは遅くなる、それまでにマンションは片付けておいてもらいたい」
「お安いご用さ、もうひとつは?」
飛雄馬はポケットから沖仲仕の日当を出し、「これで病院の支払いをしてほしい」と言う
「お互い迷惑をかけたが、これで無関係、さよならと思ってほしい」
飛雄馬はハンチングをかぶり外に出る――
巨人の星 全11巻セット (講談社漫画文庫) ¥7,161