釣太郎のブログ
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朱鞠内湖とミノー

朱鞠内湖


この湖にはもう10年近く通っている。


通いだして1~2年目の釣果はさんたんたるものだった。

最初のころは、周りの釣り人の真似をして、中型のスプーンを引いていた。

たま~に、釣れることはあったが、サイズも数も満足できるものではなかった。


ある人から、朱鞠内湖はミノー、特にヴィクセンのゴーストワカサギがいいと聞き。

(残念ながら現在は廃盤です)


半信半疑で、ヴィクセンミノー 7センチを買って、再び朱鞠内湖へ向かった。


季節は春。

ワカサギが産卵のために岸寄りしている。


「お~ 買ったミノーとそっくりだ。これならいけそう。」

買ったばかりのミノーをくくりつけ、早速キャスト。

あれっ。飛ばない。


自重がないために、なかなか飛ばない。

一応、重心移動になっているので、うまくいった時は、そこそこ飛ぶのだが、

これがなかなか難しい。

悪戦苦闘しながらも、そこそこうまく飛ばせるようになった。


リーリングは、釣りの本で見た、トゥイッチング?のようなものをしてみる。

巻きながら、手首をクィックイッとするのだ。

イメージとしては、弱ったワカサギが時々ピクッピクッと動くような。

そこそこ様になってきたのでは、と思ったころ。


ガツンとあたりが。


トゥイッチングのようなものをしていたので、自動あわせでかかってしまった。

で、釣れたのがサクラマス。

サイズは35センチ位で、まぁここの湖のアベレージサイズ。

ミノーで釣れたので(釣れてしまった?)うれしさ倍増。


ミノーイングの釣りにも慣れて、その後もコンスタントに釣ることができ

結局その日は、サクラマスとアメマスで合計8匹釣り上げ、

周りで釣っている猛者達よりも多くの数を出すことが出来た。


その後も通い、朱鞠内湖でのフローティングミノーでの釣りを続けて

前浜でイトウの68センチを筆頭に5匹。

サクラマスとアメマスはかなりの数を釣ることが出来た。

特に、サクラマスはミノーと相性がいいのか、

1日に10匹以上釣ったこともあった。


久しぶりに、朱鞠内湖に行こうかな。

ルアーケースに傷だらけのヴィクセンのミノーをしのばせて。






はじめての大物

今から5~6年前の初夏。


当時の私は、休みのたびに釣りに出かけていた。
もっぱら川でのドライフライフィッシング
自分で巻いた下手くそフライを流していた。


場所は、名寄川


身支度をして、目当てのポイントへ
川に立ちこみ、ゆっくり深呼吸
昨夜巻いた、ビートルフライを結ぶ


一投目...


二投目...


三投目

投げると同時に後方から、「ドブン」とライズのような音。
後方は、完全に流れの止まった股下くらいの水深。


そんなところに魚がいるとも思えず、気にすることなく前方にキャスト。
再び後方から「ドブン」

「んっ?」


キャストを止め、首だけ後ろ振り返り、音の主を探す。
「ドブン」出た。


おい、後ろかよ。間抜けである。


自分の後方、3メートル足らずの場所で、奴は優雅に捕食していた。
かなりの大物だ。
こちらには、まだ気づいていない。


奴に気づかれないように、ゆっくりと音を立てずに大回りで回り込む。
射程圏内に入った。


しばらく様子を見ていたが、奴はもう出てこない。

気づかれたか。


とりあえず、ライズしていた付近にフライをキャスト。
流れがないため、しばらくそこにただよわせた。


30秒ほどそうして、ピックアップ。
と、同時に川底から大きな影が。


いたっ。


まだ奴はそこにいる。
はやる気持ちを抑えつつ、ピックアップしたフライの針先をチェックする。


ゆっくり深呼吸して
フライを丁寧にキャストした。


いいところに入った。

すると奴は川底から、スローモーションのように浮かび上がり、
そしてゆっくりとフライを飲みこんだ。


軽く、ロッドをあおる。


ギューと小気味良くリール逆回転させ、奴は走り出した。
リールのラインがどんどん引き出させていく。


リールを巻き上げながら、バシャバシャ走って追いかける。
何とか、近づいた。


すると奴は、川底にへばりつき、ピクリとも動かない。
ロッドを立て、テンションをかけ続ける。
まったく動かない。


時折感じる、ブルンブルンとした感触、首を振っているようだ。
(これがかなり怖い)


絶対に釣り上げたい。
持久戦だ。


ぎりぎりまで、ロッドでテンションをかけ、弱らせる。
無理をすれば、簡単にティペットが切られてしまうだろう。


少しずつ奴の体が、川底から離れていく。
よし、もうすぐだ。


が、今度は流芯めがけて走り出す。
押さえることが出来ずに、流芯に入ってしまった。


一気にリールが引き出される。
また、後ろから走って追いかける。
かなり不恰好であっただろう。


なんとか、流芯から引きずり出し、攻防の末、
無事にネットに入れることが出来た。


掛けた場所から、100メートル以上下がった場所であった。


スケールを当てた。
55センチ。


ちょっと顎しゃくれのレインボーバンドが美しいニジマスであった。


いそいで写真を何枚もバシャバシャと撮り。
感謝の気持ちいっぱいでリリースした。


ニジマス55センチ。
いまだに、この記録を敗れません。