芸人河本氏の母親が、生活保護を受給していた件で世間を賑わしているが、週末の報道番組でいろんな意見が飛び交っている。
正直なところ、今まで不正受給については各種報道が特集などで取り上げているものの、その実態は不明確で、かつ生活保護受給に関しての規定が意外と曖昧な所に問題があると思う。
財政的には近年の経済不況も重なり、年々生活保護に使用される金額は増えつつある。
一方で今回実名告知をした片山さつき議員が非難されている報道もあり、個人的には論点がすこしずれつつあるような気がする。
今回河本氏の母親が生活保護を受給していた事に関しては、それなりのルールに沿って正当に判断され不正とまでは言い切れないと思う。
しかし、扶養義務がある芸人が『不安定な職業なので小額しか援助出来ない』という発想が恐らく世間の見解とずれているのではないだろうか?
たしかに芸能界の人は事ある毎に『不安定な職業』という点を強調する。
しかし、芸能人は本当に不安定な職業という括りで考えてよいのだろうか?
世の中には働きたくても就職口が無く、非正規雇用という不安定な環境で生活している人も多くいる。
かと言ってその人達が一瞬でも成功した時に、年収数千万円という立場になれるかと言うとそうではない。
しかし芸能界は少し違う。たしかに下積みやブレイクするまでに長い時間がかかるが、一度ブレイクすれば一般人の生涯労働賃金をはるかに越える金額を稼ぎ出す。
要は『夢を売る商売』という事だ。そしてそれに見合った対価を得る事が出来る。
情報によると自分の遊興費だけでも月数百万円使い、自分の生活レベルは一切下げていないらしい。
それで月数十万円の援助は『不安定な職業だから将来が不安』と諭されても誰が納得するだろう。
たしかに芸能人やプロスポーツ選手などは安定した職業とは言えない。
またマスコミからは公人扱いされ、四六時中監視されプライベートもない。
しかし、そのリスクに見合った労働報酬を得る事が可能であり、上手く立ち回れば巨万の富を得る事が出来る。
だからこそ、最低限以上の常識ある行動は常に考えるべきだと思う。
一般的には偽装離婚や不正受給などが横行している現実もあり、芸能人というだけで叩かれるのは少し可愛そうな気がするが、そこは立場や世間に対する影響力も考え行動して欲しい。
少し話がずれるが、芸能界という世界は犯罪を犯してもほとぼりが冷めればまた復活し、一般人では考えられない様な収入を得る事が出来る。
今回の件は、生活保護受給に関する規定を改めて考える良い機会となるだろうが、それよりも『夢を売る商売』という観点からもっと厳粛なルールつくりが必要ではないだろうか?
河本氏に続きキンコン梶原氏の母親も生活保護を受給していたらしいが、母親の為に購入したマンションの購入代金(月額40万円)は払えて、月々の生活費(月額10万程度)は払えないという道理はどうしても説明がつかない。
個人的には両氏を集中的に非難するのではなく、行政と受給する側の双方が一度考える良い機会になって欲しいと願っている。