皆と別れて帰る帰り道。



「じゃあね!」
「またね!」
「また水曜な!」
とか



そんな言葉ももう聞かなくなるんだな~。



さっきまで笑顔で楽しくワイワイ写真撮ってた。




でも一人一人帰って行くたびに切なさが胸に込み上げてくる。




もうこの道場は今月で無くなる。




五歳の時空手を始めて、道場生は三人。




しばらくして、ひょうがに出会った。




向こうにとっては違うかもだけど、俺にとってはたった一人の幼馴染だ。




そして朱先生と知り合った、まだ二十代だった朱先生。



今とは違って鬼のようだった。




空手を始めてなかったらどんな風になってただろう。




辛いいじめに耐えきれず死んだのだろうか。



人生諦めてダメなままでいたのか。




心身ともに鍛えられた。



痛い思いをたくさんした。



怒られた、褒められた、泣いた、喜んだ、楽しんだ、強くなれた




たくさんの人と出会えた。




一期一会。




空手やってなかったら出会ってなかっただろう。




たくさんの友達。



空手なんて辞めるなんて考えはなかった。




あってもまだまだ先の事だと思ってた。




でももう来てしまった。




空手を始めて10年目、僕は空手を辞めた。




道場もなくなる。




今までの道場生の中で辞めていく人は皆次いつ会えるだろうか。




また空手をする日がくるのだろうか。




では。