「この道歩くのひさびさやぁ〜」



そう呟いたのはなな、私のお姉ちゃんみたいな存在。

この春からは大学生で、私が通う高校が付属になってる大学に通う予定。


私のために一緒に高校まで行ってくれる優しいひとです。










「ちょっと前までその制服ななが着てここ歩いてたんやで!」




「なんか不思議な感じ…」




そう、私は今日から高校生。俗にいうJKだ。


でも中学なんて行ってなかったも同然、飛び級した気分。


ななのお下がりの制服もぶかぶかで 中学1年生でも通じるかもしれない…




ちょっと楽しみでかなり不安。不安の方が圧倒的に大きい。



上手くやれるかな…




飛鳥、大丈夫やって、そんなに心配せんで大丈夫!




こんな感じでずっとななに励まされてます。



















そうこうしているうちに高校に着いてしまった





「飛鳥、ここからはひとりで大丈夫やんな?」


「大丈夫、ありがとなな」



とは言ったもののやっぱりこわい。




そんな私の気持ちを察したのか、
ななが頭を優しく撫でてくれた。





「大丈夫やで、飛鳥」


「ほら、いってらっしゃい!」



よし、頑張ろう、


ななに手を振り背を向け歩き出す。







上手くいきますように。



















校門をくぐって少し進むとそこには人だかりが。






どうやらクラス分けが貼られているらしい






人混みをかき分け精一杯つま先立ちをしてみる


…が、まったく見えない。











よし、もう一回見にいってみよう




齋藤…齋藤…





あ、あった!






私は1-Cらしい。




地図を頼りに教室に入ると、既に席はほぼ埋まっていた。




私の席は…  



…いちばん後ろ。窓際がよかったのに。





まあ普通の席。







ぐるっと周りを見渡して知った顔がいないことに安心した






















教室のドアがガラッと突然開いて、美人の女の先生が入ってきた。



「はいみんな席について〜 HR始めるよ〜」









「1-Cの担任になりました、衛藤美彩です これから1年よろしくね〜」




ほう…衛藤先生かぁ… 優しそうでよかった














…で、…です。 じゃあ自己紹介しましょう!



1番の生田さんから!


「生田絵梨花です!乃木大付属中学からきました!いくちゃんって呼んでください!好きな食べ物はうどんで料理はちょっと苦手だけどピアノは得意です!よろしくお願いします!」










よくこんなスラスラ言えるなぁ…






「井上小百合です、戦隊ヒーローが好きで…」







この自己紹介は恒例なようで、みんな慣れているみたい。


なに話したらいいのかな…





と、気づいたらもう私の番。






「えっと… 齋藤飛鳥です。乃木短期大学付属中学出身で…趣味は読書です。よろしくお願いします」




誰も鋭い眼を向ける人はなく、教室は暖かい微笑みでいっぱいだった。



とりあえず一安心。




















「…星野みなみです 好きな食べ物はパンです。よろしくお願いします」











あれ…この子…知ってる…?