ツナが逝ったもうずいぶん前。3月の28日。

24時間介護して、毎日病院通って、何回も危篤を乗り越えた。

最期の数日は、なぜかくーちがずっと寄り添っていた。


ツナ、お疲れ様、ありがとう。涙はあまり出ない。やれることはしてあげられた。



ツナの葬儀を頼んだ。

その夜から、くーちの姿が消えた。

夜になっても、呼んでも帰ってこない。庭からは外に出ない子だったのに。




翌朝、ツナを業者にお願いしてから、くーちを探した。近所の動物病院はどこも来ていないと言う。


市役所から、動物の死骸を扱う業者に連絡を取ってもらった。

死んだ猫がいると電話が入っている、と言われた。場所はうちの隣のブロックのアパート。くーちだ。

まだ連絡だけで預かっていないとのこと。

アパートに行った。管理事務所に電話した。

こちらも連絡は受けているが、まだ受け取りに行っていないとのこと。

アパートのドアを順番にノックして、情報を求めた。

2軒目のおばあさんが、どうやらおじいさんが連絡したようだと調べて来てくれた。

くーち、どこだ。おじいさんはどこに置いたのだろう。

おばあさんがまた出てきて言った。「お隣の人が、ビニールに入れてゴミに出したらしいよ」

もう回収車は行ってしまっていた。黒と白の猫で首輪をしていたよ。間違いなくくーちだ。




体のどこにも怪我はなかったらしい。なら、なんで死んだの?誰かに蹴られた?


ツナが寂しいからって、一緒に逝ったんだろうか。

こちらでお葬式してる後ろで、清掃車に放り込まれていたと思うと、やり切れない。

エプロンをすると、必ず紐を捕まえていた。ご飯が欲しくなると「まー」と鳴いていた。

1番おバカで、手がかかった子だった。最初から私がミルクをあげて育てた子だった。




ありがとう。ごめんね。