『アヤトです』


『勝手に連絡して、ごめんなさい


俺はカナさんと別れたくない』


そんな衝撃的な通知とともに自分の心臓が一気に、縄で締め付けられるような、息苦しさと不快感が襲ってきた。


思考がフリーズする。


携帯は触ってはいけないような気がして、何もなかったかのように、TVゲームがついているテレビ前のソファに座った。


そして

その時、私が真っ先に考えついたのは


【不倫】


どう見てもあの通知はそうにしか見えなかった。


妻は不倫しているのか


カナとは妻の名前である。

どう考えても、友達とか知り合いとかいうレベルの通知内容ではなかった。


別れたくないっていうのは付き合っていたということか?頭の中がおかしなことになっている


アヤトと言う名前

聞いたことはない


吐きそうなくらい…グルングルン回転するかのように


心臓は締め付けられて、息がうまくできない。




しばらくして妻がお風呂から上がってきた、泣き腫らした目と若干沈んだ顔をしている。


妻はお風呂から上がったら、いつもダイニングのテーブルでお肌の手入れをしている。


絨毯に落ちていた、携帯をもってダイニングに向かった。


妻が携帯を確認している。


私は悟られないように、ゲームをしている、フリをしながら妻の表情を確認した。

すると少し笑顔をのぞかせて、携帯をうっていたように見えた。


私は、どうすべきか…

妻に声をかけることができない。


見てしまった内容を

問い詰めればいいのか

軽く聞くべきなのか


妻は私が通知を見たなんて、毛頭考えてなさそうな雰囲気で携帯を食い入るように確認している。


妻の携帯の通知音が何回か鳴る。


そのたびに心がザワザワする。



意を決して声をかけてみた


「さっきから通知音なってるけど、こんな夜中に誰とメールしてるの?」


そうすると妻は、先ほどとはうってかわって、


「飲んでた友達だよー

ほら終電逃しちゃったから旦那さんに怒られてないかなと思ってLINEしてたの


旦那さん寝てたみたいでチェーンかけられてたらしくなかなか起きなかったみたいで、大変なことになってたみたいーほんとごめんなさいだよね」



明らかなウソだった。


泣いていた妻。

別れたくないの言葉とそれを確認してから少し晴れた顔をしている妻。

どんどん妻への疑いが真っ黒になっていく


妻は男といたんだろうと自分の中で確信に変わっていく瞬間だった。


妻のウソの言い訳を聞きながら

 どうやって、確証を得て妻に問い詰めるか、

そんなことを考え始めたいた。