先日三次救急で働く先輩看護師と話をした。
救急は本当に過酷な状況なのが伝わったきた。懸命に働いてるのに中々報われない状況が続き、非常に歯がゆい思いをしているのだ。

リーダーとして誰をどこにつけようか悩みながら働いているのに、担当する場所に不満を漏らすスタッフがいるのだ。

苦悩するのはスタッフのことだけではない。患者さんの中には悩ます方もいるのだ。

三次救急は非常に重症な患者さんを診る場所であり、命の危機にある方を助ける最後の砦と言われる機関である。基本的に来院された患者さんを診る義務はあるため、診察は受けられる。

だからこそ、例えば紙で指を切って来院される方がいる。病院到着時には血は出ておらず、探しても傷がどこにあるのか分からない場合非常に医療者側としては困惑してしまう。治療は必要としない。けれど来院したことで問診や診察が行なわれる。そこで貴重な救急の医師が一人業務にあたることになる。
その間、本当に治療が必要な方が診察を受けられない状況が発生する。

また中にはこんなに方もいたそうだ。
お金がないため病院に泊まりたいと訴える方もいる。相談する場所が別の機関ではないかと感じるケースである。


今病院は医療崩壊寸前、もしかしたら既に崩壊しているのかもしれない。
今まで以上にコロナ疑いの患者さんも来る上に感染対策で業務量が増えている。その為過労でスタッフも体調不良で休んでしまう。残ったスタッフで現場を回そうとするが、その中でまた別のスタッフが体調を崩してしまう。まさに負のスパイラルなのだ。  


決して病院に来ては行けないという訳ではない。

もしも、いつもと比べて何か変調があればまずは調べて頂きたい。そして話せる状況であれば病院に問い合わせをして受診するべきか確認してその上で必要があれば来院して頂ければと思う。
意識がない、激しい痛みや呼吸苦があるなど激しい症状や著しい変化が出ているのであれば、この限りではない。

また来院時の交通手段として救急車は一刻を争う時のみに限定して利用して頂きたい。できれば自家用車やタクシーなどを利用して来院して頂ければと思う。

コロナ渦もあり、不安や恐怖を感じたりする気持ちもよく分かる。体のことなので、すごく大事であり、一刻も早くと思う気持ちはとても分かる。けれど自分だけが良くなれば、助かればという考えでは、もはや通じなくなってきている。

自分も含めて周囲が良くなるにはどうしたら良いのかという考えがなければこの先、生活していくのは難しいのではないかと思う。

きっと色々な意見があると思う。

けれど今自分が医療現場にいて思うのが、多くの制約がある中でも頑張っているスタッフがいるお陰で、医療が成り立っている。
だからこそ、その方々の思いや気持ちが少しでも伝わり、ご理解頂けたら嬉しい限りです!!