公園に行った時だった。
妊婦は乗れない乗り物が多くて、乗れるものはゴーカートやメリーゴーランド、観覧車、汽車くらいだった。
長女がゴーカートに乗りたいと言っていて、私が運転し、長女が横に乗っていた。
マサは長男を抱っこ紐に入れたまま運転し、私達の後ろを走っていた。
乗り終わって長女と一緒に、マサと長男を待っていたとき、マサが手を振りながら走ってきた。
ゴーカートから降りてくる姿を見ていたとき、何と言っていいのか分からないが何故だか不思議な気持ちだった。
観覧車に乗っているとき、私が高いところは苦手だと話したら、マサは俺も本当はダメなんだよなぁ、と笑っていた。
長女はマサを見て、ニヤニヤしながら私の顔を見たり、照れたような感じでマサを見ていた。
長女が私の顔を見て、ブッ!と言ったので何だろうと思っていたら、どうやら初対面でのマサの屁を覚えていたようで。
それに気づいた私がマサに教えると、マサは笑いながら、口をブーッと鳴らした。
それに長女も長男も大喜びで、観覧車を降りてからも何度も何度もブーッ!と口を鳴らしていた。
完全に私は蚊帳の外で、三人でずっとゲラゲラ笑っていた。
その姿を見て、あぁ、なんか不思議だなぁ、とまたよく分からない感情になった。
お昼ご飯はコンビニで買ってきたものだったり、公園の売店で売っているものを買って食べた。
マサは、たこ焼きが食べたいと言って売店で買ってきたが、長女が自分も食べたいと言って二人で食べていた。
マサは長男を抱っこ紐に入れたまま食事をしていたが食べていた、たこ焼きを長男の頭の上に落とした。
長男の頭にソースやマヨネーズが付いてしまい、マサは食事が終わった後に、何度も長男の頭がたこ焼きクサイ!ソースの匂いがする!と大袈裟に言っては子供達と笑ったり、ソース!ソース!と、長女と一緒に笑いながら言っていた。
子供達が笑ってる姿を見ながら、
これが毎日だと相当に喧しいだろうな。
と、思ったのを覚えている。
以前に、マサに子供が好きなのか?と聞いたことがあったが、
マサは子供が好きみたいで友達の子供と遊んだことも何度かあったようだった。
彼は、知らない子にも平気で喋りかけるし、子供の目線に合わせて遊ぶことが自然できるようで、時々やり過ぎてうるさくなることもあった。
たくさん遊んで帰るとき、子供達はテンションが高くなっているのか、昼寝をしていないのにとても元気だった。
家に帰ると父と母が出てきて、挨拶をしながら車から子供達を車から下ろしていた。
父がマサに、夕飯、家で食べていくか?
と、あまりにも急に言うので驚いた。
マサは断りもせずに、ニコニコしながら、ありがとうございます!と即答で答えた。
え!食べていくの!と思ったが、母が私の体を肘でコツンとし、振り向いたら顔を合わせずにまたコツンとした。
私と母は、父がとんでもないことや面倒なことを言い出したときに、スルーしたほうがいいという合図をするときにはテーブルの下でお互いの足をコツンとしたり肘を当ててスルー開始の合図という暗黙のルールがあった。
あぁ、これは何も言わずに黙ってろってことか、と察して私は何も言わなかった。
うちの玄関には大きな水槽が三つあり、アロワナやディスカス、小さい熱帯魚などを飼っていた。
マサは玄関に入って水槽を見た瞬間に
うぉーすげぇ魚がいっぱい!
綺麗だけど不味そう!
と言って笑っていた。
父は普通に、食べれないぞ。と返事をしていた。
母は後から、あの子はちょっと何か、ずれている子か?と聞いてきた。
母が言いたいのは、たぶん天然な人?と聞きたかったのだと思うが。
マサはキッチンの椅子に座っていたが子供達が走り回ったりオモチャを持ってきて散らかしていたら一緒に遊んでくれていた。
ご飯もできて食べようか、となったとき、長女はマサの膝に座っていた。
マサは長女を膝に乗せたままご飯を食べていた。
少し食べ始めた頃、父がとんでもないことを言い出した。
なかなか更新ができずに申し訳ありません。
ご心配のメッセージもたくさん頂き、ありがとうございます。
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