今日
コンビニに行った
本のコーナーで
つい買ってしまった文庫本
映画 「そして父になる」
是枝監督と佐野晶さんの共著になるもの
映画は見てないが
宣伝で配役を見てるので
そのイメージで読み進めることになるなあと思った
読むと登場人物の顔が浮かぶ
けれど
自分のイメージで物語が進んで行く
なんとまあ
泣けた
泣けて泣けてしかたなかった
お話は
まったく違うタイプの二つの家庭の子供達
かたやエリート家庭
かたや貧乏な電気屋
6年間育ててきた息子が
取り違えられていたと知ることから
話は展開していく
血の繋がりか
育てた時間か
まったく血のつながらない子供を育てていたとわかってからの
二つの家庭の両親と息子たちの葛藤
それだけではなく
主人公の生い立ちが
子育てをするうえでの基準となり
嫌悪しながらも同じように知らず知らずにやっている
時間をかけて
子供を交換するが
6年間の時間が
血のつながりだけで割り切れない苦しみ
特に母親たちの苦悩
さりげない日常に
子供に対する気持ちが揺れる
福山さんの演じる
野々宮良多が
苦悩の末に
父親としての愛情に目覚めていく
何事も従順にしたがってきた
小野真千子さん演じるみどりが
育てた息子を手放す
そして実の息子にいらつく日々の中で
育てた慶多に対する気持ちを消せない
その気持ちは夫へ反発へと変わっていく
それが母親の感情で
本心をあらわにして人間らしくなっていく
誰もが羨む家庭
それは無理をしてとりつくろって来た家庭
実の息子が取り違えられていたことから
崩壊して
そして
苦しみながら
再生して
二つの家族が結びついて行く
リリーさんと真木洋子さんの演じる
斉木家は貧乏だが愛情にあふれた家庭
この夫婦の二人の子供を思う気持ちも泣けた
血のつながりより
手塩にかけて育てた時間が
家族を作っていくんだなと
今更ながら思った
そこにいる我が子は
当たり前にいるのではなく
産んで育てた
自分の鏡のような存在
遺伝子というどうしようなく変える事のできないこともあるが
同じ時間をすごし
一緒にすごした時間の密度が
親子を作っていくんだな感じた
わたしはちゃんとやれているのだろうかと思う
親だからということに胡坐をかいて
自分の気分で怒ってきたことも多々ある
それは親子だという疑いようのない事実あるからかもしれない
どこかで自分のものと思ってしまう
それも親の自然な感情なら
子供はわかってくれているだろう
なにより自分の子供だと信じているから
家族なんだからと思えるからこそ
お互いに我儘になるところもある
何がいいのか悪いのかはわからない
ただ子供を思う気持ち
そこが一番なのではないだろうか
ずっとまえに何かで見た
一人の子供を取り合う大人
「この子の母親は私よ」と両側から手を引っ張る
子供が「痛いよ~~」と泣き出す
本当の母親は子供の痛みを感じて手を放す
そこで偽物がばれる
いいえわたしはここで放したら子供手放すことになると思い放さない
意志の強い親もいるかもしれないが
わたしは一瞬、手を放してしまうだろうなと思った
大きな目で見るのは父親の役目
母親は目先のことで接していいと思う
時には感情的でもいいと思う
人間には感情があって
そのふれあいで人間関係は成していく
悲しい時や辛い時は泣き
嬉しい時には笑いあう
それでいいのだなと思う
あまり上手く書けませんでしたが
いい物語です
映画も良いと思いますが
文章は感情移入する感覚がまた違うと思います
おすすめです