武士道シックスティーンを読む
武士道シックスティーン/誉田 哲也¥1,550Amazon.co.jp武士道シックスティーンを読んだ。非常に面白かった。特に香織が面白い。漫画的といえば漫画的だが、脳みそ筋肉でできているような女子高生は、ごく稀にいるかもしれないが、香織のように時代を間違えてしまった考えの子はいないかと思うが。自分の剣道経験は、高校の体育の授業くらいで、その他は空手やボクシングなどがメインのため剣道の細かい技術はわからない。あと団体戦というのも、スポーツだなあと思ってしまう。もう一人の主人公早苗は、日本舞踊経験で独特の歩法を使うため、剣道にどっぷりハマっている高段者ほど戸惑って、打ち込まれてしまうという設定のようです。香織の師匠の桐谷玄明先生は、打ちが軽くなるということで、日舞の動きは自分の剣道には取り入れなかったようですが、足を踏ん張りすぎると居着いちゃうような気もしますがね。本部御殿手も沖縄の舞踊の影響があるような説明があったように思います。まあ、剣道の試合となるとポイントの取り方があるので、古武術と一緒というわけには行かない点かもしれません。前半は、香織のキャラクターのおもしろさで引っ張ります。また香織に竹刀で打たれて、手を踏みにじられても近寄っていく早苗はMじゃないかとw中盤から、勝ち負け以前に試合を殺し合いと考えていた香織が剣道の試合に勝ち続けることに疑問を持って七転八倒します。そうなんです。試合を真剣勝負として捉えてやってると、負けたら死んでしまうから終わってしまうんですよね。某空手家を思い出してしまいました。後半は、そこで一旦弱くなった香織が剣道に対する姿勢とか父親、部員とかの繋がりを再認識して、考えを改めます。香織が主人公ならば復活してから強くなるはずなんだけど、そこからの描写が弱いかも。もう一人の主人公である早苗の勝ち負けに拘らない姿勢にも転換点が生まれますが。よく柔道の世界では、「かいた汗は嘘をつかない」という言葉が壁に貼ってあるようですが、その点、香織の努力は早苗の足さばきの秘密を見破った後は、圧倒的でしかるべきはずなんだが。青春モノの小説だけに、そこで差をつけてしまうと青春にならないということか。実際に稽古に励んでいる人ほど納得がいかない点かもしれない。早苗がゲロ吐くほど基礎練習に励んでいる描写があれば、まだしもである。ともかくも面白かった。続いて、「武士道セブンティーン」、「エイティーン」も読むつもりである。映画は、特に剣道シーンが酷いようなので見る予定はない。髪型、顔立ちからいうと成海璃子と北乃きいの役は逆じゃないかと思うが。