死ぬかと思いました
「タツコウニョコ、母ちゃんが今死んでしまったら本当にゴメン。保険金1億くらいかけておけば良かった、クマジ、今ここで母ちゃんと死ぬ羽目になったら本当に本当にゴメンナサイ。ああ早く!早く!!早く!!!非難しないと帰らないと 」
大袈裟に言っているつもりなどないのです。だってこの時・・・
ゲリラ豪雨の真只中
雷で空がピカピカ光り輝く山の上
広々とした田園の、ど真ん中
雨に横殴りされていました
(落雷の最も危険な場所ですね )
朝、義父母を草刈りの為に山の上の田んぼへ送り、お昼前に迎えに行く約束をしてました。
ところが1時間もしたころ黒い雨雲が急に空を覆い始めたことに気が付いた。慌てて洗濯物を取り込みクマジをチャイルドシートに乗せて、雨合羽をわし掴み、義父母を迎えに行く準備に取り掛かった
が、時既に遅し。猛烈な勢いで雨が降り始めて、次いで雷が近くに落ちたと知らせる耳をつんざくような轟音が響いた
ぎゃああああああああああ
車に乗り込む直前だったのに、既にツブゾウびしょ濡れ。
次々雷鳴が耳に飛び込んでくる中、山の上の田園という落雷超危険地帯にいる義父母のもとへ急ぎました
義父は田んぼの真ん中で草刈り機を握りしめており、私の車に気付くと「遅いぞ!」とコブシを振って見せ(頭をコツッと叩くしぐさ)ずぶ濡れになりながらも笑っている
義母は数十m離れた木のふもとで雨宿りしていた
山の上 田園 木のふもと+轟く雷鳴、輝く空
こんな場所にいるのは自殺行為だわ
機械の回収は後回しにして義父母だけを車に乗せ一刻も早く帰りたいところ。「雷危ない、早く帰ろう!帰ろう!!」と2人に訴えたツブゾウ。でも2人は激しく雨に打たれながらも急ぐ様子は無く、「まあ、待て」と、にこやかに荷物を載せ始めた
「ダメダメ!荷物は後で。車に乗って、早く帰ろう!」と言うも虚しく、私が義父に喋っている間に義母は離れた田んぼへ歩き出し、道具を取りに行った。
ヒイッ どこへ行くつもりだい こんな場所にクマジを何分待たせるつもりだい
そう、クマジが一緒だから私は余計に怖kったんですね。ご近所さんに頼んで預けてくれば良かった、その方が遥かに安全だった
道具を持って引き返して歩いてきた義母に緊迫感を伝えようと、車内から窓をバシバシ叩いてから手招きした。でもゆっくりゆっくり歩いて近づいてくる(走って転んだりしたら大変だったけど)雷は次々落ちる音を響かせている、耳が割れそう
「早く帰ろう!雷が落ちる、危ない!!」
クマジを抱きしめながら身をすくませるツブゾウ。ニコニコして車に乗り込む2人。この温度差は何だろう・・・いや、何故も何も、分かっているけれど。
つづく