しばらく前、全米図書賞にノミネートされた時だったかな、物語の主人公の出身が福島県の南相馬ということで興味を持ちました。
南相馬の人達の会話は全て地元の方言で書かれているとのことで😁

そのうち読もうかな〜なんて思っていて、実際に全米図書賞を受賞したら、本が書店から消えました😱

受賞のニュースを聞いて即、在庫を押さえようとしたんですがダメでした🙅🏻‍♀️
3年前に出版された本だから、地元の書店には元々1冊しか在庫がなかったんですよ。

しばらくして大量に入荷したみたいだったので、1冊購入しました。
私はお酒ばかりでなく、福島に関する文物も少し収集してますから、この本も私の ふくしま文庫(?)の蔵書です😅


小説の内容がネタバレになるといけませんから詳しくは書きませんが、とにかくフクザツな心境になりました。
十人いたら十通りの、ホームレスにならざるを得なかった理由があるんだろうなぁと想像します。

私は、学生時代の2年間は毎日上野駅を利用してましたし、それからも博物館等を訪れる機会も多かったですが、
ホームレスの方々の存在に対してあまり目を向けて来なかったなと思います。

文中に出てくるように、こちらの方がホームレスの人から見られていたかもしれませんね🤔


ホームレスと言えば、一昔前は川崎にもたくさんいて、
駅前の至る所、河川敷、大きな公園に居住しているだけでなく、住宅街の小さな公園にも一時的に滞在していることはよくありました。

子どもの頃は通り掛かりに絡まれそうになったこともあるし、ホームレスがいる公園で遊ぶことを避けていましたが、
行き場のない人達を排除すれば良いとか、危害を加えようだなんて思ったことはないですよ。

とんでもない人がいて、この間は渋谷で事件を起こしたばかりでしたね💦


就労支援施設ができて、この10年くらいはめっきりホームレスが減った感覚はありますが、決してゼロになったわけではありません。

民間のボランティアの方々が食事を配っている光景を最近も見ましたし、
緊急事態宣言の時にもネットカフェから締め出され、行き場を失った人を何人も見ました。

個人レベルで何かできるってこともないけれど、少なくとも知るってことは必要なことのように思います。

私も、親が生きてるうちは家があるけど、自分が歳を取った頃は分からないなーと、いつも心の片隅では思っています。

このご時世で、いつ誰が転落していってもおかしくない。
ホームレスになるということは、今の自分とも背中合わせのような気がします。


読み終えたら、元々ネガティブな気持ちがどんどんネガティブになってしまって⤵️

メンタルが弱り気味の人にはちょっとオススメできないですが、弱者に目を向けられないお偉いさん方には是非ご一度いただきたいですね。


柳美里『JR上野駅公園口』(河出書房新社、平成29年2月)