お盆休み中に図書館で借りてきたうちの1冊です。
世間はお休みでもカレンダーは平日だから、開館していてくれて、とてもありがたいなーと思いました😊

8月は1年の中で最も、戦争と平和について考えますが、
祖父の軍歴を追い始めた今年は、今までとはまた違う気持ちで過ごしています。


本書では太平洋の島々、東南アジア、日本国内の3部にわたって、戦跡が紹介されています。
日本人がよく観光で行くような国や地域もあれば、ほとんど知られていないような場所もありました。

歴史の教科書にサラっと書いてあることはほんの一部のことで、
まだまだ私達の知らないことがたくさんあると痛感しました。

大急ぎで進んでいく現代史の授業は、やはり問題だと思っています。
もっと丁寧に教えることや、考える時間を持つことができないのでしょうかね…。


改めて、こんなに広い範囲が戦場だったことに驚きましたし、
無辜の地元住民の方々を大勢巻き込んだことを大変申し訳なく思います。

たくさんの人の幸せを奪ってもなお、日本のことを好きだと言ってくれたり、
日本人に対して親切に接してくれたりすることには頭が上がりません。


また、戦地に残されたままとなっている戦没者の方の遺骨収集があまり進んでいないことも気になりました。
まだ帰還されていない方が半数で100万人以上…。

たしかに人が眠っているであろうという場所でも、手付かずのままになってしまっていることが気の毒でなりません。
今後、1人でも多くの方が日本へ戻って来られると良いです。


今までは興味を持ってきませんでしたが、もしも行ける機会があるのなら戦跡を訪ねてみたいと思うようになりました。
ハワイやグアム、サイパンなど、行こうと思えば行けなくはないのかな?と思います。
一度も海外へ行ったことがない私にとっては非常にハードルが高いですが…。

もちろん、ツアーなどで制約があることもあるでしょう。
その場所を訪れた時に、ここも戦場だったんだなと、思いを馳せることが大切だと思います。


『消えゆく太平洋戦争の戦跡』(山川出版社、平成29年7月)