目本を読む習慣が身につくと良いなと思い

 

図書館で本を借り、気に入った本は購入したりしています

 

今日の絵本は合格私の母からの贈り物の本ですダウンダウン

 

 

 

 

『たまごにいちゃん』

 

この こ、たまごにいちゃんと いいます。

ほんとうは もう たまごから

でていないと いけないんです。

でも でたくないんです。

たまごにいちゃんは、ずーっと

たまごで いたいと おもっていました。

 

「わわ あぶないっ! ぶつかったら

ひびが はいっちゃうんだよね」

たまごにいちゃんは そういって、

いつも いしを よけながらあるきます。

 

「おはよう おかあさーん」

「あら、おはよう おにいちゃん」

 

「はやく おおきくなると いいわね」

おかあさんが いいました。

「いいえ。ぼくは これで

いいんですよ、おかあさん」

たまごにいちゃんは

いつだって こういいます。

 

たまごにいちゃんの おとうとは

きいろい ひよこです。

「おー おとうとよ。おはようさん!」

「あっ おにいちゃん」

「おまえ、おおきくなったんじゃないか?」

「そうかなあ」

たまごにいちゃんは おとうとを

せなかに のせてみました。

 

「ほら、だいぶ おもくなってるよ」

「ほんとう? ぼく うれしいな」

たまごにいちゃんは 、

おとうとの ほうが

おおきくなったって へいきです。

たまごの ほうが いいんです。

 

だって だって...、

いつでも おかあさんに

あたためてもらえるから。

 

 

 

 

ほかにも たのしいことが いっぱい。

こんなふうに、いろいろな ところに

もぐりこんで かくれんぼします。

 

たまごだから こんなことを しても、

みんな おこったりしません。

 

みずに うかんでいるのも だいすきです。

 

なんじかんも うかんでいます。

 

でも からすは にがてです。

たまごにいちゃんを みつけると、いつも

からを わろうと ちかよってきます。

「おい、まだ たまごかよ。おいらが

わってやるから そこに じっとしてな!」

 

「やめて やめてっ! からが われたら

ぼく、たのしくなくなっちゃう」

たまごにいちゃんは  ひっしで にげます。

 

いそいで ぶたの はなに にげこみました。

「ふう、もう あんしん」

ところが ぶたは はなが

くすぐったくなってしまい...

 

 

ころころころころころころころころころ 

 

 

 

 

「いま なんか いやな おとが した...」

 

「うわ、やっぱり ひびが  はいった」

 

「このままじゃ ぼく ほんとうの

おにいちゃんに なっちゃう」

たまごにいちゃんは しんぱいで

なかなか ねむれませんでした。

そして...

 

 

 

 

あさに なりました。

おもったとおり からは ばらばら。

「あー、やっぱり われちゃった」

 

「うーん、こうなっては

あきらめるしかない」

 

「おはようございます、おかあさん」

「あら まあっ、きゅうに

おおきくなっちゃたわね、おにいちゃん。

でも とっても すてきよ」

おかあさんが いいました。

 

「おはよう おとうとよ」

「あー!びっくりした。

おにいちゃん、すごく かっこいいよ」

 

みずたまりに うつった

じぶんの すがたを みました。

もう かわいい たまごでは ありません。

でも、おもったより かっこいい じぶんが

たっていました。

「うん、きみ わるくないよ」

みずたまりの なかの じぶんに、

そっと いいました。

 

 

 

 

おわり。

 

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ma.m