みちのく玉川温泉の旅 (2) | 魚との対話

みちのく玉川温泉の旅 (2)

みちのく玉川温泉の旅二日目は、予報がはずれて暖かく穏やかな晴天となった。

今回の旅の目的である玉川温泉岩盤浴を体験してから、旅の案内書にはなかったが除雪が進み通行可とのことで、後生掛温泉で入浴後八幡平アスピーテラインを走り八幡平山頂(見返り峠)を訪れた。

かくして、我々は温泉と雪国の春を満喫したのであった。


二日目 5月8日(木) 晴れ


行程


新玉川温泉(8時30分発)→玉川温泉岩盤浴体験→後生掛温泉日帰り入浴→八幡平アスピーテライン・

雪の回廊→八幡平山頂(見返り峠)→新玉川温泉(15時30分着 宿泊)


玉川温泉岩盤浴体験


トレーナーとトレーパンを着用しゴザを持って8時30分集合で宿を出発する。

玉川温泉は湯治や岩盤浴の地として名高く、その効能を求め全国から多くの人々が訪れるとのことで、

我々のマイクロバスは間一髪で駐車スペースを確保する。

そして、岩盤浴を体験すべく玉川温泉自然研究路に入る。


玉川温泉自然研究路

玉川温泉自然研究路に入る。 :  湯煙の下は源泉が流れ落ちる湯の川


少し進むと玉川温泉の源泉である大噴(おおぶき)に出くわす。一ヶ所からの湧出量としては日本一を誇る毎分約9,000Lの熱湯(98℃)が白煙をあげ音を立てて噴出している。


玉川温泉大噴

大噴(おおぶき) : 玉川温泉の源泉


岩盤浴とは岩盤から発する地熱を体内に取り入れる温熱浴です。微量の放射線や大量のマイナスイオンなども含まれ新陳代謝の促進や鎮痛効果が認められます。

その方法は、自然研究路脇の岩盤一帯や地熱のある場所にゴザを敷き横になります。そして、熱を逃がさないようにバスタオル等を身体の上にかけます。~パンフレットより


大噴から少し進むと小屋が現れる。その中は込み合い、しかも言葉を発するのもはばかれる雰囲気である。しかし、ここでマチコ先生他数人が果敢に挑戦することとなった。


玉川温泉岩盤浴

玉川温泉岩盤浴 : 数人の会員は小屋の中で体験


私を含めて大半の会員は、さらに進み研究路沿いの平坦な場所にゴザを敷き体験することとなった。


玉川温泉岩盤浴

玉川温泉岩盤浴 : 私を含め大半の会員は青空の下で体験


横たわり帽子で顔を覆って眼を閉じると、噴気孔からゴーッという水蒸気を噴き上げる音が聞こえ、噴き出し口の周りに付着する黄色い硫黄の臭いが鼻を突く。そんな中でいびきが聞こえて来た。それは昨夜の荒れた大河の流れのようないびきからすれば何とも可愛らしいものであった。

40分経過のKさんの声に、起き上がり汗ばんだ身体を拭き水分補給にペットボトルのお茶を飲んで、帰り支度となった。

振り返ってみると、昨日の新玉川温泉の入浴が良かったとすれば、岩盤浴は面白かったということになろう。  * 岩盤浴体験の写真は、全てKさんの提供によるものです。


後生掛温泉日帰り入浴


YUさんの旅の案内書では、状況により近隣をバスで案内します。とあったが、その第一番目は後生掛温泉であった。


後生掛温泉

後生掛温泉 : 根元を中心に丸く雪が溶けている。これは「根開き」と呼ばれる雪国の春を告げる現象

          とのこと。

ここで日帰り入浴となったのだが、YUさんの妻N子さんが腹をすかし、先に昼食をと申し入れたが即却下となる。代わりにめいめい売店で名物の黒たまご(温泉ゆで玉子)を買い腹ごしらえをする。

これが中々の美味!        

さて、大浴場は天井の高い木造りの山小屋風で、様々な種類の浴槽が用意されていた。

名物は箱蒸し風呂と泥湯とか。泥湯は灰色の湯で底に泥がたまっている。美肌効果抜群とのことだが、

私には何とも気持ちの悪い風呂であった。

雪を眺めながら和田のAさんと露天風呂に浸かっていると女湯から楽しそうに「北国の春」の大合唱が。

すると、おとなしい人だと思っていたAさんが何と「うるせぇ~!」と怒鳴った。すると「おひねりが飛んで来ないわねぇ~!」との声が返って来た。一枚上手である。


入浴後YUさんは、皆を湯治客の一年中地熱で床が温まっているというオンドル部屋に連れて行き、湯治村を垣間見たのであった。


八幡平アスピーテライン・雪の回廊 ~ 八幡平山頂


後生掛温泉に隣接する火山観察のための後生掛自然研究路が積雪により立ち入り不可の為、第二番目

は八幡平アスピーテラインを走り八幡平山頂を訪れるものとなった。


私にとっては予期せぬことでありかつ初めて見る八幡平アスピーテラインの雪の回廊は、高いところで5mはあろうか、すげぇ~!!の一言に尽きる。


八幡平

八幡平山頂(見返り峠)より秋田方面を望む : 写真左上に雪の回廊がわずかに見える


山頂では展望台に上がり雪国の春の山岳パノラマを満喫する。集合写真の皆の顔は笑顔一色だ。


八幡平

八幡平山頂展望台からの下り道にて : 写真左端のマチコ先生は介護1


新玉川温泉に戻って


15時30分に新玉川温泉に戻り、めいめい自由に過ごす。

大浴場での温泉入浴からバイキングの夕食に続いて、19時30分から2時間ほど広間(無料貸切)で全員が集い懇談する。愉快な話題が飛び交い楽しい一時であった。


部屋に戻り、私はすぐさまMさんより速く眠りに着いた。翌朝Mさんにたずねたら、いびきを気にして私が

眠ったのを見計らって眠ったと言う。

Mさんは実にまめで、せっせとお茶を入れたりかたずけたりしてくれる。

大変やさしい、いい人だったのである。   つづく