女たらしで仕事をしない男を何故女子は好きになるか/グイド・コンティニ【NINE】 | だからおっさん最高だって言ってんだろ

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40代以降男性の良さを世界に発信し続ける孤高のブログ

グイド・コンティニ

これはおっさんに限らぬ話ですが、
「男性の趣味」というのはおよそ女子にはわからない世界で出来ており
「男の○○」「趣味の××」的なやつは個人個人にこだわりがあるようです。
そういった種類の個人の楽しみは、他人がどうこう口出しするべきものではありません。

しかし、この世には趣味を仕事にする男性というのがいます。
仕事となるとどうしても他人が絡んでくる以上、そこにはある一定の「口出し」がありますが
実績を作り上げた巨匠ともなると、そのへんフリーダムになってくる・・・という
そんな映画監督が、映画『NINE』の主人公です。


『NINE』は、フェデリコ・フェリーニの自伝的映画をミュージカルにしたものです。
主人公はスランプの人気有名映画監督。
新作が撮れないと言っては不倫に逃げ酒に逃げるという、
仕事先にいたらすごい困る(そしてたまにいる)タイプのクリエイター肌です。


映画内で結局作品は完成せず、ただひたすらにグイドの逃避を撮ります。
高校生の時にこの映画をテスト前に見たら、感情移入で泣けるであろうくらいの逃避っぷり。
それでも、グイドはこの映画でとっても魅力的です。

今まで制作した映画も紹介されないし、カメラテストと評して新人女優を口説いたりしてるのに
「NINE」という映画の中で、スランプダメ男のグイドはすごく格好良い。
何故だ?イタリア男だからか?イタリア男はイタリア男と言うだけで許されるのか?
とか色々思ったのですが、何のことはない。グイドは駄々っ子ショタオジなのですね。


女が大好きなのに女に縛られたくないとか、仕事が嫌だからすぐ逃げちゃうとか、
やることなすこと徹頭徹尾大人とは思えないのです、グイド。
彼のソロナンバーで「若くいたいのに自分は老けてる」とか
「この宇宙が自分の前に跪いて『何でも言うとおりに致します』と言えば良いのに」とか
自分の年齢やそれによる束縛を呪うような歌があります(Guido's Song)。

グイドは自分の年齢をまざまざと意識しつつ、まだ夢を見たいと駄々をこねている。
それがどうにも悲しく、可愛く、逆らって足掻く姿がそのまま格好良いのでした。
確かに身近にいられたら迷惑だし仕事にならないし困るんですが
仕事という利害関係を抜きにすると現実から乖離しているその姿はやっぱり魅力的だし、
いつも「現実から連れ出して欲しい」と思っている女性にはそこがたまらんのだと思います。
しかもおっさんだしな!!!!!


というわけで、「女子はいかにダメ男に引っかかるか」の好例、グイドさんでした。
男も女もちょっとミステリアスな方がモテるというやつですね。
この世の女子の半分くらいは一生のうち1回はこういうのに引っかかると思うので
是非グイドさんで予習しておいてください。


さて次回はちょっとHPがどうなってるのこの人という
日本の有名な俳優です。
どうぞお楽しみに。