【おっさん候補生シリーズ】非実在青少年おっさん/トシちゃん(25歳)【マカロニほうれん荘】 | だからおっさん最高だって言ってんだろ

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トシちゃん

ぼくトシちゃん25歳!

このフレーズがわかる方は、50を超えているか
よっぽど趣味がレトロかのどちらかです。私は後者です。

トシちゃんは、1977年から1979年まで少年チャンピオンに連載された
鴨川つばめ『マカロニほうれん荘』に出てきたキャラクターです。

『マカロニほうれん荘』はその当時一世を風靡した漫画で、今読んでも全く古くありません。
そして後半になるにつれて絵がめっちゃ上手い。ギャグもどんどん研ぎ澄まされていきます。
しかし、その病的なまでのテンションが作者の体力と精神力を奪い
最後にはサインペン殴り描き状態で連載を終わる、という壮絶な漫画でもありました。


トシちゃんは、漫画のレギュラーキャラクターです。
本名ひざかたとしぞう。舞台となる高校で落第をし続けた25歳。
彼と、もう一人の落第生きんどーさんがコンビとなり、学校生活を引っかき回す。
『マカロニほうれん荘』はそういうドタバタ系ギャグマンガなのですが
トシちゃん(ひざかたとしぞうの一人称)は、1人特別扱いのキャラクターでした。


トシちゃんは25歳(らしい)ですが、それ以外は謎だらけの男性です。
まずサングラスを掛けていて、素顔が全く不明。
ある一定のペースで突然人格が変わり、売れっ子絵本作家になるという秘密もあります。
運動神経が抜群で全ての運動部に属する一方で、猫を口説いたりする不思議ガイ。
そしてとにかく女性にめっぽうモテます。

モテる理由の1つにイケメンというのはあるんですが
それだけでなくナチュラルに「突然の真面目」ゲリラをするズルい男なんです、トシちゃん。
全体のだいたい9割くらいはふざけてるんですが、たまに本当にただのイケメンになる。
このギャップで作中の女子だけで無く読者女子も簡単にやられるわけです。

その上、トシちゃんは恋愛に対して完全にウブであり、そういうことに慣れていません。
ありとあらゆる女子がトシちゃんを恋愛の罠にハメようと近づきますが
とにかく全ての恋愛ごとを避けて通ろうとする。
しかし逃げれば追うのが女子の心情と言ったところで、結局女子を引き寄せ続けるのです。


トシちゃん25歳を知った時の私は中学3年15歳でしたが
25歳ってこんな格好良いもんなんだ・・・と早くも年上に目覚めました。罪な男トシちゃん。
しかし実際25を超えてみると、こんな格好良い25歳いるはずない。
それとも1970年代はこういう余裕のある口ひげ25歳ばっかりだったのか?
トシちゃんは私にとって、3大非実在青少年の1人なのです。
(残り2人のうち1人は、『Bバージン』に出てる27歳のヤンエグ・サエキさん)

そんな訳で、彼は作品の中で永遠の25歳なんですが
同時に永遠の可能性を秘めた25歳でもある訳です。
多分20年経ってもトシちゃんは恋愛にウブなナイスミドルでしょう。
想像上のナイスミドルは誰にも犯されない純粋なナイスミドルなのでした。


さて次回は、現在連載中の漫画の人物です。
多分30代だと思いますが、これも唐沢寿明を思わせる未来のある青年なので
どうぞお楽しみに。