ドイツ語を学び始めた時、「これを学んで何に使うの?」と自問することが何度もありました。大学で使うわけでもなく、仕事やプライベートでドイツ語を話す機会があるわけでもない。完全に趣味として学ぶ語学、それが私にとってのドイツ語でした。
しかし、ただの「趣味」のはずだったドイツ語を深めていくうちに、意外な扉が次々と開いていったのです。
趣味としての語学学習とC2合格
まず、私のドイツ語学習のゴールは「ゲーテ試験C2合格」でした。これは、ドイツ語の最高レベルを証明する資格です。正直なところ、学んでいる最中は「大学に行くわけでもないし、これを仕事に活かすわけでもない」と割り切っていました。
しかし、C2を取得した後、ふとした瞬間に思ったのです。
「この先、何をすればいいんだろう?」
語学学習が趣味だったとはいえ、C2を取得するまで続けたことで、次のステップを求める気持ちが芽生えました。そして、そこで出会ったのが「ハーゲン国立大学」でした。
ハーゲン国立大学という選択肢
ハーゲン国立大学は、ドイツ唯一の「国立」かつ「オンラインで授業を受けられる大学」です(民間経営の通信大学はドイツにたくさんありますが高価です。一方で「国立」は「安い」と同じ言葉です)。
この大学を見つけた瞬間、私の中で新たな目標が生まれました。
「ここで学び直してみたい。」
この大学が魅力的なのは、なんといっても授業料の安さです。1年で約10万円(600ユーロ)で学べるのです。修士課程(マスター)も1.5年で修了可能なので、総額15万円程度で修士号を取得できます。
比較のために、日本の大学の修士課程の費用を調べてみたところ、平均で150万円弱。つまり、ドイツの国立大学は日本の10分の1以下の費用で学位、修士号、PhDが取れるのです。
この事実を知ったとき、私は心から思いました。「ドイツ語を学んでいて本当によかった!」

未来の可能性:ドイツ語を使って広がる世界
語学学習の魅力は「その先の可能性が無限に広がること」です。
私の場合は、最初は「ドイツ語を学ぶ」という趣味からスタートしました。しかし、C2合格を経て、次のステップとして「ドイツ語で何かを学ぶ」ことに挑戦することになりました。
そして、最終的には、「ドイツ語を使ってお金を稼ぐ」というステージに進むのが目標です。例えば、ドイツ語を活用して仕事の幅を広げたり、ドイツ語圏で働くことも可能です。
高校生や若い世代に伝えたいこと
もしこれを読んでいる高校生や若い世代の方がいたら、ぜひお伝えしたいことがあります。それは、「日本や北米の大学に数百万円を払う前に、ヨーロッパの大学を選択肢に入れてほしい」ということです。
特にドイツの国立大学は、学費が非常に安く、質の高い教育を受けられることで知られています。さらに、オンライン授業を提供している大学も増えており、住む場所に縛られることなく、国際的な学びの場にアクセスできる時代です。例えば、私が通っているハーゲン国立大学では、試験も家から受けられるコースがあり(コースによるので事前確認は必須ですが)、学びのハードルを大きく下げてくれています
私自身、高校生の頃に英検1級を取得し、そのまま北米の大学に進学しました。当時は「英語を話せるようになれば世界が広がる」と信じて疑わなかったからです。
しかし、40歳になった今、振り返るとこう思います。
「英語なんて、今や誰でも話せる。もし当時、他の第三言語で大学を学んでいたら、もっと違った未来があったのではないか。」
北米の大学は確かに素晴らしい教育環境を提供してくれましたが、その費用は非常に高額でした。親が私の学費に使ったお金を考えると、もっと費用対効果の高い選択肢があったのではないかとも感じます。
一方で、ドイツの国立大学なら、たった数十万円で修士号が取得できます。学費の桁違いの差に気づいた時、私は40歳になって初めて「なぜもっと早くこの選択肢を知らなかったのか」と強く後悔しました。
日本語と英語だけで過ごした40年間、私の視野は完全に北米文化とそのメディアに浸ったものでした。英語だけを軸にすると、どうしても情報や価値観が英語圏に偏りがちになります。しかし、欧州の言語をマスターし、トリリンガル(日本語+英語+ドイツ語)となった今、私の視野は大きく広がりました。
さらに、仕事の市場価値や希少価値も明らかに上がりました。英語が話せるだけでは「英語を話せる人たちの中の一人」に過ぎませんが、第三言語を話せることで、より専門性が高く、ユニークな存在になれるのです。
私が中学生だった頃、英語の先生がこう言っていました。
「英語を学ぶのではなく、英語で何かを学びなさい。」
当時の私はそれを素直に受け入れ、英語を学ぶ先にある「北米の大学進学」という目標を目指しました。しかし、今の私ならこう言いたいです。
「英語を学ぶのではなく、欧州言語で何かを学びなさい。」
なぜなら、欧州言語を学ぶ環境に身を置けば、国際的な交流が自然に生まれ、英語は自動的に身につくからです。第三言語を学ぶ過程で、英語力もついでに伸びていきます。これこそが、語学の「相乗効果」です。
もし、これを読んでいるあなたが高校生や大学進学を考えている若者なら、ぜひ次の選択肢を検討してみてください。
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欧州の国立大学で学ぶ
ドイツをはじめとする欧州の国立大学は、学費が非常に安く、質の高い教育を提供しています。ドイツでは、学位取得にかかる費用が日本や北米の10分の1以下になることも珍しくありません。 -
第三言語を通じた学び
欧州の大学で学ぶ過程で、英語以外の言語を習得することができます。これにより、視野が広がり、国際的な市場価値も高まります。 -
オンラインで始める
ヨーロッパの大学の多くはオンライン授業を提供しており、物理的に移動せずとも学び始めることが可能です。例えば、ハーゲン国立大学のようなオンライン大学は「学びたいけど家を出られない」という人にとって、大きな可能性を開いてくれます。
ハーゲン国立大学での新たな挑戦
私は40歳のおじさん(心は17歳のまま)ですが、今月からハーゲン国立大学に入学し、授業を開始しました。授業はすべてドイツ語ですが、これまでの語学学習の成果を活かして取り組んでいます。
もちろん、ドイツには私立の通信大学もたくさんあります。しかし、私立は月額500ユーロ(約8万円)ほどかかるところが多く、国立の10倍以上の費用です(あと私立はパンフレットとかサイトからダウンロードすると、その後の電話での勧誘の圧がすごくて引いてしまいます)。それに比べて、ハーゲン国立大学のコストパフォーマンスは圧倒的です。
最後に
ドイツ語を学ぶことは、私にとって最初は純粋な趣味でした。しかし、その趣味がいつの間にか新たな道を切り開き、学びの幅を広げてくれました。
もし、あなたが今語学を学んでいる途中なら、その先にどんな可能性が待っているかを考えてみてください。語学は単なるスキルではなく、あなたの人生を豊かにするツールです。そして、ドイツ語を学ぶことで、ヨーロッパという広大な世界への扉を開くことができるのです。
あなたも、語学を通じて新たな挑戦を見つけてみませんか?