表紙のポップさも相まって、卓球に活きるのではないかと思い購入。比較対象は「卓球王国」でしかないが、思ったことを記載。

 対象は20代後半~40代といったところだろうか。とにかく文章量が多い。写真や何かの結果を記載するだけではなく、インタビューも多い。また、為末大などサッカー関係者以外(細かく言えばサッカー協会の人みたいなので関係者)のインタビューや、スポーツそのものに関するコラムなど、サッカーを知らなくても楽しめる内容があった。

 内容で目立ったのが、日本のサッカーと西洋のサッカーの違いが語られていること。日本のサッカーのレベル自体が低いからか、基本のスタンスは日本のサッカー批判だ。批判というと語気が強いが、日本はまだサッカーの発展途上国で、まだまだ伸びしろがあるといった雰囲気。

 興味深かったのが、サッカーの仕事の多様さ。サッカーコンサルティング会社や、大学のサッカー支援の一般社団法人等、そのスポーツの競技人口が増え、ビジネスとして成立すれば、それを取り巻く仕事も増えてくる。この雑誌もその一つ。スケートボードもストリートとしてではなくスポーツとして今後発展すれば、様々な雇用が生まれてくるだろう。

 以降は、卓球にも活きそうと感じた内容について記載。

〇パフォーマンスの構造は「スキル」「テクニック」「アビリティ」

①スキル=判断

判断は三層に分かれる

1.スキャン  見ているかどうか

2.ジャッジ  判断できたかどうか

3.ディシジョン 決断できたかどうか

②テクニック

ジュニアの時はテクニカルなことを主にやるが、大人になり、プロになった選手たちはテクニカルな部分の向上を選手任せにしてしまっている。

超一流の選手たちは、例えベストでない選択肢を選択したとしても、高いテクニックによって、高いスキル(判断)で決めている。

コーチングとしては、まずテクニックを伝え、「でもここではAという判断が正しい」という伝え方をすれば納得する

③アビリティ=パワー、スピード、持久力など

アビリティも年齢を問わずどこまででも上げられる。シンプルに走り込みをするのではなく、どう走るのかを選手が理解したうえでアビリティを育てていく必要がある。

 

〇日本人だと空気を読んで、指導者が求めることをやろうとするけど、メキシコの選手は「こっちのほうが勝てるでしょ」という感覚。

⇒指導者とのコミュニケーションが重要。生徒が指導者に忖度する必要はなく、それは違くない?とコミュニケーションをとることも重要。

〇監督が万能になろうとしない。自分が不得意なことを客観視して、それをスタッフに委ねる度量。日本の監督は自分が上に立とうとする。

〇人と違うキャリアや経験をずっと積んでいけば、人と違う仕事は勝手に来るから、そのときに決めればいい。

 

〇一番重要なのは指導者を育成すること。指導者が指導の知識を増やしていけば子供たちにより良い指導、サービスを提供できる。

〇スペイン人指導者は総体的にレベルが高い。伝統的にフットボールやスポーツが国民の人生・日常の一部となってるということに加え、スポーツへの科学的・分析的アプローチが融合する形で優秀な指導者を数多く輩出する結果になっている。

 

〇何でもかんでも選手の気持ちだけを尊重していると、感が良く自分で自分を追い込める選手は勝手に伸びるが、可能性を秘めていてもそうではない選手は脱落する。

 

〇弓道、剣道、柔道、これらの「道」の精神は日本のスポーツに対して、良くも悪くも絶大な影響を及ぼしてきた。日本においてサッカーが文化として根付いていないこと以上にスポーツが「道」として根付いていることによって、僕たちは正しい意味でシステムに働きかけることができなくなっている。