見かけだけ昨年度の歳出規模を上回らないように組まれたH24予算案がでてきたので、
今一度日本の収支、債務についてこの週末でまとめたい(もしかしたら延長するかも)。
自分の両親にも分かるようになるべく簡潔にしたい。
【日本国の収支】
まずH24予算案。
(詳しくは、財務省HPのこちらご参照 →H24予算案
)
90兆円超の歳出のうち半分の44兆円を新規借金(歳入の公債金)で賄うとのことです。
ちなみに来年は新規の借金がこの44兆円で、過去発行した国債で来年償還迎えるものが112兆円あり、これをロールオーバーするなどで、来年の国債発行額は計174兆円あります。
この112兆円については、当然ロールオーバーされるもの(!)の前提なので、新規追加借金の44兆円の方が話題になります。
また、新規追加借金が常態化しているので、
既に自転車操業を超えて、借金が発散していっている状況であることが分かります。
償還能力は無いんだが、単に銀行・生保・日銀等が買っているので金繰り倒産を免れている状況です。
ここで良く話題になるのが、
借金残高が増えるのをストップさせれば、とりあえずいいんだろう!
プライマリーバランスを黒字化しよう!
というのが小泉さんの頃から言われています。
(正確には違うんですが)ラフにプライマリーバランス計算すると、
(プライマリーバランス)≒ (国債費)-(公債金収入) = 22兆円 - 42兆円 = ▲20兆円
交付国債とか復興国債とか毎年行われる補正とか考えると本当はもっとマイナス大きいんですが、
とりあえず20兆円歳入を増やすか歳出減らさないと、
プライマリーバランスは黒字化(借金に歯止めをかけられない)しない。
そんなことはみんな分かっていて、お題目のようにプライマリーバランス黒字化を唱えていたが、
ここ10年間ずっと改善しなかった、どころか悪化していたのがこのプライマリーバランス。
なんだか今は2020年だかに黒字化を目指すとかまた言ってますがどうなんでしょう?
たとえ、2020年に黒字化できても手遅れのような。。。
横道に逸れたが、このプライマリーバランスを黒字化するには、
歳出カット!では無く、税収を増やす!!ということで、
諸外国に比べて低すぎるだのなんだの理由も付き易く、しかも簡単だし即効性が高いので
消費増率アップが唯一の手段のように叫ばれていると理解しています。
消費税1%の上昇で2.5兆円税収が増えるとされてますので、
たとえば、消費税15%必要ということであれば、
(15%-5%) × 2.5兆円 =25兆円の税収増
となります。
私のつたない理解だと消費税15%とか20%必要といった報道や議論は、
いろいろ難しいシュミレーションをしているが、この程度の議論だと理解している。
ただ、これも有識者のブログとか記事にある通りで、
消費税20%にしたところで、
①それによって、消費や所得が減るだのによる所得税や法人税の減収
②失業増加、所得減少による社会保障費の増加
③そもそも老齢化や国内雇用環境の悪化で社会保障費が増加傾向にあり、これをどうにかしないとしようがない
といったことで、消費税だけいじってもプライマリーバランスの黒字化は無理だと考えている。。。
将来の収支的な話また後日。。。
【日本国の債務】
下記の財務省のデータでは、日本の債務は報道ベースでは1000兆といわれてますが、
短期債務は含むべきで無いなど、財投を省いたりと人によって定義は様々で、
時々によって100兆、200兆円はぶれると思っていいかも知れません。
もっと重要なのが、日本の個人金融資産は1400兆円あるからまだ大丈夫!という議論がありますが、
1400兆円は銀行等を通じて株式購入、法人融資、個人住宅ローンなどにも分配されている
&個人資産の増加ペースは頭打ちなので
個人金融資産を国のファイナンスあてにするのは今後は無理
と考えたほうがいいです。
その辺の状況はまた後日、数字で。。。。
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