東京国立劇場で文楽を見てきました。
総裁選挙真っ最中のこの時期に、と怒られるかもしれませんが、芸術文化振興議員連盟の事務局長としての立派な「公務」。
昨今、大阪市長の事業仕分け?のおかげで、大幅に市からの補助金の類が減らされているらしく、存亡の危機に瀕しているというものですから、一度議員有志で見に行こうとなったものです。

「人間国宝」「無形世界文化遺産」など日本の文化を代表するといわれる文楽ですからかなり敷居が高そうですが、入場料は一番高い席でも6500円と、オペラなどに比べるとはるかに安いし、お話も色恋、人情、義侠など庶民的なものが多く、しかも浄瑠璃のセリフが舞台脇に字幕で出てくるとあって、これは掛け値なしにマルです。

どうしてこれを私と同世代の市長が「僕の感覚では」と否定されるのか私はわかりませんが、文楽の公演は本場の大阪より東京での公演のほうが人気があるらしく、最近の大阪の経済的地盤沈下にも大きな原因があるのかしらとも思います。
かかるうえはなんとしてもこれらの上方文化を守る努力をしていきたいと強く思うものです。

文楽協会のみなさんの更なる営業努力を促すためのカンフル効果を期待して、の発言だと信じたいですが、選挙で選ばれれば何でもできる、と本気で文楽の存立に関わる改革を考えているのだとしたら、海外公演を開いて外国客を誘致するとか、他にやりようがあるはずですよ。
橋下民主主義を考えさせられたひと時でした。