武士道セブンティーン | つれづれログ

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色々な事を徒然なるままに書いていこうと思います

武士道セブンティーン/誉田 哲也
¥1,550
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早苗は成績重視・結果主義の剣道強豪高へ、
香織は個人主義から部に忠義を尽くし始める。
ふたりの武士道の時代(研究中)が幕を開けた―。
新進気鋭が放つ痛快・青春エンターテインメント、正面打ち二本目。

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以前、ここでも感想を書いた「武士道シックスティーン」の続編。

16の感想は↓
http://ameblo.jp/tsuredure-weblog/entry-10528832317.html

16は文庫化されているけれど、続編の17と18はハードカバーのみ。
ということで文庫化を待とうと思っていたけれど、続きが気に
なっていたため、遂に購入。
誘惑に負けた…orz
まぁ、十分に楽しめたので良しとしよう。


早苗は福岡の剣道強豪校へ転校し、色々と戸惑う展開。
前作は香織が悩んだり迷ったりする印象が強かったけれども、
今作では逆になったような感じ。

新しい環境に踏み込むと、それまでの環境との違いを痛感して、
自分の場所じゃない感を感じてしまうことはよくある事だ。

それが元で途中、東松学園に戻ろうとする展開になったけど、
それは物語としては納得できない所があった。

物語の中だからこそ、そういった環境の違いにへこたれない、
強い意志の力を見せて欲しかったから。

結果的に早苗は親友であり、香織の宿敵であるレナを倒し
東松学園に戻る事をやめた。
うんうん、主人公はやっぱりそうでないとね!
でも戻って香織達と一緒に戦う姿も、ちょっと見たかったりした…。

レナとの対決は競技としての剣道と、武道としての剣道の対決でも
あったわけだけれども、それについての吉野先生(剣道部の先生)の
話には深い感銘を受けた。

武道は相手の戦闘能力を奪い、戦いを収めるためのもの。
相手をしてくれるのは敵ではなく、同じ道を歩む同志。
だからこそ礼に始まり礼に終わる。

う~ん。
武道って競技という要素だけでなく、精神的な要素が大きいものだと
いう認識だったけど、漠然としたイメージだった。

理解も出来ていないので、なんとなく古臭いものとしてのとられている
側面もあったんだけれど、上記のセリフで武道って素敵なものだなと
思えた。

こういった昔からの伝統的な精神面の成長を重んじる武道は
素晴らしいものだなと思った。
だからといって今更自分でやろうとは思わないけれども…。


香織の事を全く書いてなかった…。

香織は16の頃から比べてすっかり丸く…はなっていないけれども、
学校への帰属意識が向上していたり、後輩の面倒をしっかり見たり
着々と成長している感があって良かった。

剣道の姿勢も精神面と共に変化しているようで、いい感じだ。


さて、最終巻の18を読み始めるとしますか。
楽しみ~。