お久しぶりです。未だにフォロワーさんが増え続けて嬉しい限りです。読んでいただけたら幸いです。

 

 

 

 

 

「星が綺麗だね」

 

「うん」

 

「あ、あれ見て!」

 

「どれ?」

 

「星が2つ近くにあるやつ!」

 

 

星空の下、彼女と2人きりの私。彼女が指を指す先には2つの星なんて見えず、離れて見える2つの星が見えた。

 

 

「ねえ、、そんなの見えないよ」

 

「理佐には見えないの?あの2つの星、ずっと近くにいるんだよ」

 

「どんどん離れていってるよ」

 

 

 

理佐にはそう見えるんだ、と呟いた彼女の目は潤んでいて、光を反射していた。思わず息を飲んだ。言葉が出てこなかった。その儚げな雰囲気に触れたらいけないような気がして何も言えなかった。

 

 

 

「私は理佐とあの星みたいな関係になりたいな」

 

「離れたいってこと?」

 

「ううん。ずっと隣にいたい。どんなに周りから似合わないとか、釣り合ってないとか言われても、離れかけてるように見えても、本当はずっとそばにいる、そんな関係になりたい」

 

 

 

彼女の言葉は真っ直ぐですぐに心に馴染んだ。すーっと入ってきた彼女の言葉を纏った空気は、冷えているはずなのに妙に暖かくて、目に見える世界を滲ませた。

 

 

「なんで泣くの、」

 

「なんか、由依の気持ちが、、嬉しくて、気づいたら、涙出てた」

 

「理佐は、どんな気持ち?」

 

「私も、由依とずっと一緒にいたい。どんな変化が怒っても、どんなに喧嘩しても、ずっと一緒にいて寄り添い合いたい」

 

「、うれしい、、」

 

 

 

私がかけた言葉に彼女も涙を流した。その泣きながら笑う彼女が印象的で、すぐにスマホを構えて写真を撮った。

 

 

 

「、あ!今撮った!」

 

「へへ、私の宝物」

 

 

 

彼女のその姿は何よりも美しかった。一生守り抜きたい、大切にしたい。どんなことがあっても2人で乗り越えたい。

 

 

 

 

 

そう心に誓った、3月の夜。