
〜引き受けるということ〜
ある人が、
とても負荷の大きい場所に
身を置いていました。
本当は、そこから
離れることも出来た。
別の道を選ぶことも出来た。
それでもその人は、
そこに居続ける選択をしました。
理由が何であれ、
身体は、その選択を
そのまま受け取りました。
評価もせず、是非も問わず、
ただ静かに。
緊張が必要なら、
身体は緊張を引き受け。
耐える必要があるなら、身体は
耐える形へと変わっていく。
肩は上がり、
顎は固まり、
呼吸は浅くなる。
それは反抗ではなく、
協力でした。
「そう生きるなら、
この形で支えるよ」
身体は、言葉を持たないまま、
その人の人生に
付き添い続けました。
やがて時が流れ、
その人はその場を離れました。
状況は変わり、
負荷はなくなった。
けれど身体は、
すぐには変われませんでした。
守る役目、形をやめる方法を、
身体は知らなかったのです。
それは執着ではなく、
愛の惰性、名残、
だったのかもしれません。
〜tsunagu〜