地域の小学校の見学に行ってきました。
子どもが少ない田舎の地域の学校なので、見学希望の親は私一人だけ。発達支援センターの児発管の先生と、相談員の先生も来てくれました。
通常学級、支援学級(情緒クラスと知的クラス)、通級と合わせて4つの教室を見せていただきました。
結論から言うと、地域の小学校に長男を通わせるという選択肢はまずあり得ないということを再確認させられました。
とてもいい小学校でした。
校舎は新しくて広く、設備は整っており、児童の人数が少ないため教室も広々としており、先生の目がよく行き届いている印象でした。
支援学級は児童1人に先生1人というマンツーマン。やはり児童数が少ないため、とても手厚く見てもらえているようです。
ちなみに市街地の学校では、支援学級は1クラス8人です。異学年の子どもたちで構成されていることもあるので、ここまで手厚くはないらしい。
ふと、就学学習会の時に話をしてくださった先生の言葉を思い出しました。
「手厚いから支援学級、または支援学校を選ぶ…と思われる方も多いかと思いますが、その選び方は違うんです。手厚いから選ぶのではなく、お子さんに合った支援をしてもらえる就学先を選ぶ、ということが大事なんです」
手厚く見てもらえる─それは大事な要素です。
実際に支援学校や支援学級が手厚いのは事実だし。
でも、それを決定打にしてはいけないということ。
手厚さで言えば、私の住む地域の小学校は言うことありません。
支援学級は1クラス1人か2人。通常学級でも1学年10人以下。支援学校の1クラスの人数の方が多いくらいです。
でも、いくら地域の小学校が手厚くても、支援学校で学ぶような日常生活の指導(着替え、排泄、食事など)や生活単元学習、自立活動などの教育課程(カリキュラム)が受けられるわけではないのです。地域の小学校はあくまで勉強をするところ。身辺自立できているのが前提であって、身辺自立を学ぶ場所ではないからね。
支援学級にいた子どもたちは、漢字を書いたり、算数の計算をしていました。ちゃんと椅子に座って、先生と会話しながら。
『支援学校は話せない子、地域の小学校は話せる子が通う』と言語聴覚士の方が言っておられたとOBのママさんが話されていましたが、こういうことなんだろうな。せめて大人とは会話が成立しないと、地域の小学校は難しいと感じました。
居住地交流の件は問題なさそうです。
現在校区内に支援学校に通っている小学部の子がいない(中学部の子はいるそうですが)ので、現時点では居住地交流はしていないそうですが、数年前には支援学校から来てもらって一緒に遊んだりしていたそうです。これだけ広くて子どもの人数が少ないなら、長男もこの学校を気に入りそうです。
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通常学級で授業を受ける一年生の子どもたちは、3月に卒園した子なので、全員顔と名前を知っていました。きちんと座って、全体指示を聞いて動いていました。みんな、長男とはたった一つしか違わない子とは思えませんでした。
その姿を眺めながら、数年後には次男が教室で授業を受けている風景が想像できました。
でも、通常学級はもちろんのこと、支援学級での授業を見ても、長男がここに座っている姿は全くイメージできませんでした。
ここは、長男の居場所ではない。
もちろんそんなことは最初から百も承知だったんだけど、改めてそれを突きつけられたような気がしました。
国語や算数などの勉強よりも、日常生活や自立をきちんと学ばなければいけない─長男はそういう子。もちろん、そうさせてあげたいというのが私の心からの思いです。
でも、もし障害がなければ普通にこうしてよく知ったクラスメイト同士でのびのびと広い教室で学べたかもしれない、と思うとなんだか切なくなりました。
長男は、ここにいる子たちとは全く違う人生を歩むのだな。
…帰ってきてリビングに入ったら、長男がボロボロにしてしまった買ったばかりの絵本が目に入り、急に力が抜けてしまって、そのままソファに座り込み、気付けば1時間半も経っていました。
分かっていても、ショックなんだよね。
さて、来週は特別支援学校の見学です。
こちらが本命。気を取り直して行かねばね。