【個別懇談】ドングリのハリネズミ
今月に入ってすぐ、支援学校の個人懇談がありました。今年度最後です。長男の学校での様子を、写真や動画やプリントなどを見せてもらいながら教えていただきました。国語・算数では図形(丸、三角、四角)のマッチングに取り組みました。丸は丸のカードの上に、三角は三角のカードの上に……といった感じで重ねていくという課題です。カードをカラフルにしてしまうと混乱してしまうし、また図形を概念として理解するのは難しいので、たとえば三角→海苔の巻いたおにぎりのイラスト、丸→お団子のイラストにしてしまうとできなくなってしまうようです。そのため、単色のシンプルな図形のカードをたくさん準備して根気強く取り組んでもらったようで、かなりできるようになりました。また、個別の課題では『書くことに慣れる』ということで、鉛筆やクレヨンなどで直線の線つなぎをしていたそうです。プリントが挟まれたファイルはずっしりと厚みがあり、ページをめくると長男と先生方の頑張りがよく伝わってきました。今までなぞり書きなんてちっともできなかった長男でしたが、縦や横のまっすぐな線を15センチほどなぞることができるようになっており、とても驚きました。「次は斜め線、それができたら次は波線、そしていずれは丸が書けるようになるといいなと思っています」と、先生。運筆一つとっても、丁寧にできた!を積み重ねていくことに対して、途方もなく気が遠くなるような、それでも少しずつ前に進んでいるんだなという心持ちになりました。健常児なら教えなくても勝手に丸を書けるようになるけど、当たり前じゃないんだなーって。「怒ることや泣くことが全くないとは言えないのですが……」と先生もおっしゃっていたので、学校でも感情の昂りやパニックはあるようですが、危険だけはないように気を付けつつ、あまり干渉せずに淡々と対応すれば自分で落ち着くことができるとのこと。まあこれは家でも同じ感じです。よく怒ったり泣いてるし、情緒は不安定だし、暴れるし。長男の心は覗けないけど、きっと今でもそれなりの生きづらさや困難を抱えているはずだから、表出される感情の激しさはきっと簡単にはなくならないのだと思います。だから、いかにその感情を自力で鎮められるか、ある程度コントロールできるかがポイントなんだろう。そして、特に伸びたのが排泄面。なんと、最近では学校で布パンツで過ごせているんです!たまーに失敗もありますが、頻度としてはニ週間に一回くらいというレベル。休み時間は先生がトイレに誘い、時間排泄は定着しているようです。今は次の段階、自分でトイレに行きたいという意思表示を出していくことを目標にしているそうです。ちなみに家でも布パンツで過ごさせてみたところ、20分おきくらいにトイレに行きたがりました。やはり布パンツだと漏れないか緊張して、気が張ってしまうのかも?あと、布パンツだと我慢してしまうようで便秘気味になってしまいます(学校やデイでもオムツに替えた瞬間排便することがあるみたい)。そのため、家ではまだオムツを使っています。余裕のある時はまた布パンツに挑戦してみようかなと思案中です。というのも、長男は自分でトイレに行っても服の着脱や後始末は大人の補助が必要なので、私に余裕がなくて例えばその辺で寝落ちしてしまうと大惨事になる可能性があるので……。布パンツで過ごせるとはいえ完全自立ではないので、常に見ている人がいないと無理です。先生も、「お家ではまだ紙パンツで大丈夫です。オムツを濡らさなくなってから布パンツで過ごすようにすればいいと思います」と言ってくださいました。最後に、長男の作った作品を渡されて持ち帰りました。そのうちの一つ、とある紙粘土作品に目がとまりました。「ハリネズミですよ」と先生が教えてくださいました。『秋を見つけよう』という授業で、学校の外に落ち葉やドングリを探しに行き、そのドングリを使って製作したものだそうです。「みんなと一緒にドングリをちゃんと拾えたんですか?口に入れなかったですか?」「頑張って探して拾ってましたよ。口に入れることもなかったと思います、(本人に対して)注意した記憶はないので。落ち葉が積もっている坂を上り下りするのがとても楽しかったみたいですよ」ふと、園児さんの時の頃を思い出しました。クラスのみんなが散歩に行ってドングリや落ち葉を探してくる活動に、長男は一人だけ参加できませんでした。理由は、みんながドングリや落ち葉を拾う意味が理解できず、それに付き合うことができないから。園外で長男が荒れてしまったら押さえられないし、何かあったら大変なので、長男は一人だけ留守番でした。もちろん安全第一なのでそれで良かったと思うけれど、当時はちょっとさびしかったのをよく覚えています。だから、そのドングリのハリネズミを見た時、もしかして自分で拾ってきたのかな?と気になって。そして、先生の話を聞いて胸がいっぱいになりました。何年越しかにささやかな願いが叶った、そんな思いでした。いつのまにか楽しめることが増えたんだなと、心がじんわり温かくなりました。このハリネズミ君は、玄関に飾りました。宝物にします。この気持ちはずっと、忘れないと思う。