こんにちは

売上を上げるための

ビジネスチームビルディングファシリテーター、

Diceです。(プロフィールはコチラです) 

 

日銀の黒田総裁が発言した一言が

市井の人々の神経を逆撫でしているようです。

 

 

記事によると黒田総裁は昨日、

「日本の家計の値上げ許容度も高まってきている」

と発言したそうです。

 

さて、その真意については今後の発信を

待つしかありません。

 

しかしこの発言の真意がどうあれ、

黒田総裁はどうも「伝わり方」というものに

あまり頓着されない御方のようですね。

 

昨今の値上げに関しては、

国際情勢の激変に起因する

原材料価格高騰があり、

これまでの企業努力ではどうにも

カバーできなくなったため、

各社一斉に値上げに踏み切っています。

 

市井の人々はお給料が上がらない中、

これらの値上げを「受け入れざるを得ない」

というのが実感している部分です。

 

国民の感情としては、

ストックの原資となるお給料が

増えていないのに、

値上げによる家計の圧迫という

フローばかりが増えているため、

めちゃくちゃイライラしているわけです。

 

そこへ来て、国民感情を無視するかのような

この発言です。

 

金融・経済のご専門ですから、

国民感情は置き去りになるのかも

知れませんね。

 

僕たち人間は感情の生き物です。

 

専門家が知見を以て

正しい事を言っていたとしても、

正論では人は動きません。

 

黒田総裁の「値上げが許容されている」

という発言はもしかすると経済学的な

意味で考えると全く別の意味なのかも

知れません。

 

しかし、人々の感情を無視した

正論や理論というものは、

反感しか生まないのです。

 

これはいつもお話する

ルービックキューブと同じです。

 

キューブは全部で6面ありますが、

1度に見られる面は最大でも3面です。

 

残りの3面はキューブを動かすか、

自らが残りの3面を見られる位置に

動かない限り見ることはできないのです。

 

黒田総裁は金融・経済という面では

今の景気動向をマクロな視点で

見ているのでしょうけれども、

国民感情とその生活という面は

見えていないということです。

 

僕たちが日常で関わる事柄には

そのどれもが多面で構成されていて、

決して一方向から見ているだけでは

全ての面の色を把握することはできません。

 

一方的な視点からの発言は

内容も一方的にしかならないので、

真意というものは他の人には

伝わらなくなるんです。

 

今回の黒田総裁の発言は

正にルービックキューブを

一方向からのみ見て発して

いるものです。

 

トップに近ければ近いほど、

自らの位置を変えながら、

他の面の色を見に行かないと、

いつまで経っても伝わらない

発信しかしなくなります。

 

だからこそ僕たちは対話をして

お互いの背景を知り、

それぞれの物事の捉え方や考え方を

共有して行く必要があるんです。

 

本日も読んでくださり、

ありがとうございました。