自分の当たり前と他人の当たり前（マネジャーと部下）

こんにちは。

売上を上げるための

ビジネスチームビルディングファシリテーター、

Diceです。（プロフィールはコチラです）　

プレイヤーからミドルマネジャーになると、

誰でも1度は悩むこと。

それが「部下との関係性がうまくつくれない」です。

もちろん新任マネジャーもそうですけど、

中堅マネジャーからもこの悩みをよく聞きます。

この悩みを持つマネジャーって、大抵が優秀な人です。

マネジャー向けリーダー研修などでお会いする方々、

皆さんプレイヤー時代はすごいパフォーマンスで

他を圧倒しているんですね。

でも、プレイヤーから離れてしまった途端に

それまでのパフォーマンスが陰りを見せ、

思うようにチームの成果をあげられなくなります。

なんでこんなことになるかと言えば、

「あること」が違っているからです。

それは「当たり前」の違いです。

優秀なプレイヤーだったマネジャーは、

自分の当たり前で部下を指導したり

育成しようとしてしまいます。

まして新任のマネジャーであればあるほど

その傾向が強くなります。

でも皆さんご存知の通り、

部下の当たり前はマネジャーとは違います。

マネジャーが当たり前に出来ることは、

部下にとってはそうではありません。

ただ、人間というのは見たいものしかみません。

部下との関係性がうまくつくれないマネジャーは、

自分の見たいもの（自分の言う通りにやって、成果を出す部下の姿）

を無意識で部下に求めてしまっているんです。

じゃんけんで例えてみましょう。

グーみたいなヤツがいて、

パーみたいなヤツがいて、

チョキみたいなヤツがいる。

この中でどれが1番強いのか？と言ったら、

1番強いのはない、という答えになります。

しかし、部下との関係性がつくれないマネジャーは、

自分がプレイヤーだった時にグーだったので、

「グーが1番強いんだ！だからお前らグーになれ！」

と言ってしまいがちになるんです。

すると部下からすると、

「そりゃ、アンタは出来るだろうよ・・・」

という不満が溜まっていってしまい、

いつしか部下はマネジャーに何も言わなくなり、

どんどん心が離れていってしまいます。

もちろんマネジャーも悪気があるわけでは

ありません。

ですがこうやって溝が入ってしまうと、

早いうちに対処しておかなければ、

「あの人は自分達の事を分かろうとしない」

「アイツらはチームの事を考えていない」

というような齟齬が生じてしまい、

リカバリーがどんどん難しくなります。

そのようなことにならないためにも、

マネジャーには次のようなことを

意識してもらいたいです。

・自分が当たり前に出来ることを部下に求めない。

部下は1人ひとり違います。

出来る仕事のキャパも違えば、

得意なことも違います。

マネジャーが「このくらいはできて当たり前だろう」

と思っていることが出来ない部下もいるものです。

それよりも部下の得意を見つけて、

得意を認めるほうが良い結果を得られます。

・自分の当たり前を部下にやってもらいたければ、

仕組みをつくってあげる。

それでもチームとして成果を出すために、

どうしても自分の当たり前をやってもらう方が

いいという事があるならば、

部下が自分の当たり前をトレースしやすくなるような

仕組みをつくります。

ただし、その仕組みを最初から100%部下にトレース

させないようにすることです。

部下からすれば今までやったこともないような事。

最初から上手に出来る人はそうそういません。

最初は3割程度トレースできれば上出来でしょう。

そうやって少しずつ慣れていってもらい、

徐々に100%に近づけてもらえばいいでしょう。

おそらく100%は無理ですが、

全員が85〜90%くらいトレースできれば、

チーム全体のパフォーマンスは劇的に変わります。

ただし100%は求めないようにしましょうね。

部下はマネジャーと同じ人生を歩んでいませんから。

思考、価値基準、行動特性などなどが全く違います。

この2点を意識していけば、

部下との関係性も変わってくるでしょう。

部下だってマネジャーから自分の得意を

認めてもらえば嬉しいですし、

認めてくれた人が「この仕組をやってみな」と

勧めてくれば、「やってみようかな」という

気持ちになりやすいです。

自分と同じように部下にも当たり前がある。

これを忘れなければ、部下との関係性も

必ず良くなっていくと思います。

本日も読んでくださり、

ありがとうございました。