【読書の時間】影響力の武器 なぜ、人は動かされるのか (ロバート・B・チャルディーニ著) | 橋本治子の弁護士日記~仙台より~

橋本治子の弁護士日記~仙台より~

さまざまなトラブルを経験豊富な女性弁護士が、女性ならではの視点で解決まで全力でサポートします。
弁護士に相談すべきかわからないという方も、まずはお問い合わせください。
仙台弁護士会所属。

最近読んだ本をご紹介します。
 
 
影響力の武器 
なぜ、人は動かされるのか
 
ロバート・B・チャルディーニ著
 
読んだのは最近ですが
購入したのは2年前。
積読してました📖
 
 
475頁もあるのです。
本の厚さ3cm弱。
 
 
分厚いなあ...😑
読むのに気合いいるなあ...😒
 
なんて思うと
軽めの本を手に取りがち。
 
 
でもGWの休みに読み始めたら
ものすごく面白くて面白くて
止まらなくなりました
 
2回続けて読んじゃいました爆  笑
 
 
どこがそんなに面白いかと言うと
本に書いてあることと
自分自身が体験してきたことが
重なるから!
 
 
以前、同じ目にあったなあ
とか
あの営業マンのやり方は
こういう意図があったのか!
とか
自分に引き寄せて読めました。
 
 

今後、同じ状況になったときに

どのように気を付けたらいいかと

考えるきっかけにもなりました。

 

 

多くの人に

読んでもらえたらいいな!

 

と思った本です。

 

 

📖まえがき📖

 

 

著者はアメリカの社会心理学者。

 

本の「まえがき」部分を要約しますと

著者自身がとっても

だまされやすい人間

だったとのこと。

 

 

 

 

 

ずっと、いろんな人に丸め込まれて

読みたくもない雑誌を購入したり

行きたくもないパーティーの

チケットを購入したりガーン

 

 

そして、

 

  • どんな要因で
    人は要求を受け入れるのか

     
  • 相手から承諾を引き出すテクニックに

    どんなものがあるのか

 

 

そういった

承諾の心理

について研究始めたそうです。

 

 

そして、研究では
実際にセールスマンになって
研究対象とする組織の一員になり
その人たちのテクニックを調べる
こともしています。
 
 

研究者が組織に潜入びっくり

面白そうじゃないですかー。
 
 
研究の結果、その道のプロたちが
相手にイエスと言わせる戦略は
次の6つのカテゴリーに分類できるそう。
 
  1. 返報性
  2. 一貫性
  3. 社会的証明
  4. 好意
  5. 権威
  6. 稀少性

 

 

 

この6つのカテゴリーについて

その内容や様々な実験結果

そして防衛法がまとめてあります。

 

 

6つのカテゴリーは読めばいずれも

ああ、分かる分かる😟

と思うものばかりです。

 

 

以下、読みながら

思い出した私の体験や

弁護士として思ったことを

書いていきたいと思います。

 

 

📖 返報性 📖


 

返報性とは
 
親切や贈り物など
恩恵を与えてくれた人に対して
将来お返しをせずにはいられない
 
という気持ちになることです。
 
 
返報性は、普段の日常生活では
人間関係を円滑にするものだと思います。
 
人に気遣ってもらったり
無償で援助してもらえたとき
とても嬉しいですよね。
その恩を返そうとすることで
社会は豊かなものになると思います。
 
 
 
 
 
 
しかし、モヤッとする場面もあります。
 
 
身近で分かりやすい例だと
 
試食をすると
さほど美味しいとは思わなくても

買ってしまう

 
という現象でしょうか。
 
 
買わないまでも
試食してしまうと断りずらい
という気持ちになりませんか?
 
 
私は、試食すすめられて
気になるものであれば
試食させてもらいますが
気に入らなければ買いません。
でも、その場を立ち去るときに
かすかな後ろめたさ
を感じます。
 
 
相手は商売でやっているのですし
試食して気にいらなければ取引不成立
それで構わないと思うのですが
後ろめたさ感じちゃいますね。
 
 
 
 
 
 
スーパーの試食程度のことであれば
笑って終わらせられる話ですが
本の中で指摘されているのは
 
  • 不公平な交換を引き起こすこと
  • お返しの性質を相手が選べる
 
という点です。
 
 
本の中では
 
Aさん(研究者の助手)が
コーラを1本おごってあげた後
チケットを買って欲しいと頼む
 
という実験が紹介されています。
 
 
コーラをおごってもらった人は
コーラが飲みたいとは言っていません。
 
一方的に
あなたの分も買って来たからどうぞ
と渡されました。
 
 
それなのに、コーラを渡された人は
平均して2枚のチケットを購入。
それは、なんと、コーラ1本の値段の
5倍の金額びっくり
 
 
 
 
ここで指摘できるのは
 
  • 相手に恩義を着せるもの
    (コーラ)を
    何にするかは
    Aさんが決めた
 
  • お返しに何を求めるか
    (チケット)も
    Aさんが決めた
 
ということです。
 
 
こわーいガーン
 
 
 
 
更に、返報性の応用型に
譲歩的要請法
というものがあるとのこと。
 
 
これは、
 
最初に譲歩して
そのお返しとして
相手の譲歩を引き出す
 
というものです。
 
 
本の中に次の記載があります。
 
(68頁から引用)
あなたがある要求を
私に受け入れさせたい
としましょう。
この場合、・・・
まず確実に拒否されるような
大きな要求を私に出します。
それを私が拒否した後、
それよりも小さな
あなたがもともと
受け入れて欲しい
と思っていた要求を出す
のです。
・・・私は2番目の要求を
自分に対する譲歩だと考え
こちらも譲歩をしなければ
という気になり
2番目の要求を受け入れるでしょう。
 
 
 
無理難題な要求をした後に、
それを引っ込めて譲歩することが
相手への「贈り物」になり
相手が承諾する可能性が高まる
ということのようです。
 
 
 
私は弁護士として
相手に金銭請求したり、されたり
という場面に関わりますが
尋常ではない高額請求をされるとか
根拠が不明な請求をされるという
ケースがあります。
 
 

請求を受けた人から

相談を受けた弁護士としては

 
なんでこんな金額になるのかなあ
どういう根拠なのか分からんなあ
とりあえず拒否!
 
という対応になりますが
請求者は、意識してやっているのか
無意識にやっているのか
譲歩的要請法を使っているのかも
しれませんね。

 

 

 
 
返報性、こわいな~😥
 
と思いますが

これは注意すれば

割と気付けるような気がします。

 
 
しかし
 

一貫性

社会的証明

好意

権威

稀少性

 

と章が進むにつれて

手ごわくなるように思いました。

 

 

この手法を悪用する人たちから

どうやったら逃れられるか?

 

と考えだすと

結構難しいかもなあ

と簡単に解決方法が

見つからないものもありました。

 

 

一貫性以降のテーマについては

日を改めて書ければと思います。

 

 

こういう面白いことが
山盛り書いてあります。
読んでみてくださーい!

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
法律相談申込はこちらから
詳細はこちらをクリックしてください👇

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆