橋本治子の弁護士日記-仙台より-

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仙台弁護士会所属。

 

    
普段の生活の中で

あれ?って思うこと
 

お客様から

よく質問されること
 

そんなあれやこれやを

弁護士の目線から書いていきます 

 

 

前回は、高齢者施設の種類について

ざっくり整理しました。
 


 

今回はその続きです。

 


「じゃあ、実際に施設を選ぶとき

 どんなことに気を付けて見ればいいの?」

という話を書いてみたいと思います。
 

 

 

 


 

私は成年後見人として

高齢者の方の施設入所に

関わることがあります。


また、プライベートでは

母の入居する施設を探しました。




その中で思ったのは

パンフレット、ホームページだけでは

全然分からない、ということです。

 


きれいな写真。
立派な建物。
丁寧な説明。

もちろん、どれも大事です。

でも、それだけでは決められません。


実際に行ってみて

空気を感じて

説明を聞いて

職員さんの様子を見て

ようやく分かることがあります。

 


今日は、私が施設見学で

意識していることを書いてみます。


あれこれと書いていたら

長くなってしまったので

2回に分けてお伝えします!

 

 

 

 

 

 

 

  新しい施設がいい、とは限らない

 

新しい施設って、やっぱり魅力的おねがい
 


建物はきれい。
設備も新しい。
床も壁もピカピカ。


見学に行くと、まず見た目で

「いいな」と思います。

 


反対に

建ってから年数が経っている施設は

床や壁に汚れが見えたりして

どうしても見劣りします。

 


でも、私は

施設は「新しければよいわけではない」

と思っています。


新しくて、とてもきれいなのに

どこか無機質で

落ち着かない施設もあります。



逆に、建物は古くても

あたたかく感じる施設もあります。


これは

ホームページでは分かりません。


実際にその場に行ってみてわかること。

 

 

 

何が違うのでしょうねえ?

建物の設計の違いなのか?

彩光の違いなのか?

職員さんや利用者さんの雰囲気なのか?
 


たぶん、いろいろなものが合わさって

その施設の雰囲気を

作っているのだと思います。

 


施設は、見学者にとっては

一時的に訪れる場所ですが

ご本人にとっては生活の場所です。
 

 

「ここに毎日いるとしたら

 どう感じるだろう」

と想像してみることだと思います。

 

 


 

 

 

  できれば複数の施設を見に行く

 


施設見学は、1か所だけで決めるより

できれば複数行った方がよいと思います。


1か所だけだと

気になる点があっても

それが普通のことなのか

判断しにくいです。

 


何か所か見ていると

だんだん違いが見えてきます。



見学を重ねるうちに

自分の中の見るポイントも

少しずつ育っていきます。
 



最初の見学では

何を聞けばいいか分からなくても

2か所、3か所と見ていくうちに

「あ、これは聞いておいた方がいいな」

「前の施設ではこうだったけれど

 ここはどうなんだろう」

と比較できるようになります。


施設見学は重ねるごとに

少しずつ上手になります。
 

 

 

 

なお、コロナ後の現在も

見学に行ったときに

施設内を自由に見せてもらえるとは

限りません。

 

感染対策や

実際に生活している利用者さんの

プライバシーの問題もありますので

生活フロアや居室まわりまでは

見学できない施設もあります。

 

 

ですから

「中を全部見せてくれなかったからダメ」

とは言えないと思います。
 


ただ、その場合でも

代わりにどのような説明をしてくれるのか

写真や資料で説明してもらえるのか

空き部屋や共用部分は見られるのか。
 


そういう説明の仕方に

その施設の姿勢が出ると思います。

 

 



 

  見学には誰が行くか

 

 

子が親の施設を探す

というパターンが多いと思いますが

可能であれば

ご本人と一緒に見学に行くのが

よいと思います。


実際に暮らすのはご本人だからです。
 

 


ただ、現実には

ご本人と一緒に行けないことも

多いでしょう。


入院中で退院後の施設を探している。

体調が安定しない。

認知症が進んでいて

見学に行くこと自体が負担になる。


そういうことはよくあります。
そういう場合は無理をしないように。

 

 

それに、さきほど触れたとおり

コロナ後、見学が難しくなっている施設も

ありますので。



私は、母のときも後見業務のときも

ご本人を連れて行くときは

まず私が見学して

ここかな!と思ったところだけに

絞って同行しています。

 

 

 

あと、1人で見学に行くのは

思った以上に負担を感じるかもしれません。
 


1人で判断するより
複数の目で見た方が

気づくこともあると思います。

 

 

兄弟姉妹がいるのでしたら

一緒に行くという方法もありますが

私は母のときは友人にお願いして

一緒に来てもらいました。


友人は社会福祉士で

後見業務を多く引き受けている人。


専門的なことを

どんどん質問してもらった

というわけではありません。

ただ一緒にいてもらったのですが

それだけでも、とても心強かったです。

 

 

後見業務ではご家族と一緒に

見学に行くこともありますが

私の存在を心強く思っていただけたのなら

嬉しいことです。

 


一人で大変だなと思ったら

誰かに一緒に来てもらうこともありですよ。
 

 

 

 

 

 

  紹介業者を利用するのも一つの方法

 

 

母は、病院から退院するとき

一旦、老健に入りました。


ただ、老健は

ずっといられる場所ではありません。


次の行き先を探す必要がありました。


私は7か所ほど見学しましたが
なかなか決め手に欠けました。



そのとき、老健のケアマネジャーから

施設の紹介業者を勧められたのです。


正直に言うと

紹介業者を使うことに

少し迷いもありました。


でも、勧めに従ってみようと思い
紹介業者に連絡を取り

候補を出してもらい

紹介業者、友人、私の3人で

見学に行きました。

 

ただ、既に

私があちこち見学に行っていたので

紹介してもらえたのは1か所だけでした。
 


結論から言うと

その施設には申し込みませんでしたが

全くノーマークの施設見学に行けたことは

ありがたかったです。
 

 

自分だけで抱え込まないための手段として

紹介業者を利用してみるのも

一つの方法だと思います。
 

 

 



 

  説明してくれる人の印象は、かなり大事

 

 

見学のとき

説明してくれる方の印象は

かなり大事だと思っています。
 


通常、説明を担当するのは

施設の管理者や相談員だと思います。



その方の人柄が素敵だと
「ああ、ここはいいかもしれない」
と思います。
 


反対に、説明してくれる方に違和感があると

不安になりますよね。



 

質問にきちんと答えてくれるか。
こちらの事情を聞いてくれるか。
できることだけでなく

できないことも説明してくれるか。
 


こういうところに

その施設の姿勢が出る気がします。

 


ただし
いいな!と思ったその職員さんが

ずっとその施設にいるとは限りません。

 

異動するかもしれません。
退職するかもしれません。
 


ですので

「この人がよかったからここに決める」

とまでは言い切れません。

 

でも、その施設の顔として出てきた人に

安心感があるかどうかは

大事な判断材料だと思っています。
 

 



 

  見学前に、聞くことを決めておく

 

 

見学に行く前に、聞きたいことは

少しメモしておいた方がよいです。

 

 

当日、説明を聞いていると

意外と聞きたいことを忘れます。

 

施設の雰囲気に飲まれたり

説明がどんどん進んだりして

「あれ、何を聞くつもりだったっけ」
となります。
 

 


私が母の施設を探していたときは

見学前にチェックリストを作りました。

 

チェック項目

かなりの数になりましたが(笑)
その中でも私が結構大事にしていたのが

面会のしやすさです。

 

 

面会時間について質問すると

「何時でもいいですよ」

「19時までですけど過ぎても大丈夫ですよ」
という、ゆるっとした回答がある一方


「17時までです」(例外なし)
という施設もありました。
 

 

17時までですと

平日にフルタイムで仕事をしている家族が

面会に行くのはかなり難しくなります。
 


もちろん、施設側にも事情があります。
 

 

防犯上の問題もありますし

夜間帯の職員体制もあるでしょう。

 

ただ、面会時間の決め方一つとっても
見えてくるものがあるなあと思いました。


 

面会時間は一例でして

何に重点を置くかを

整理しておくとよいと思います。


 

 

 

 

 

  施設見学は「生活の場所」を見に行くこと
 



ご本人にとっては

毎日を過ごす場所です。

ここで落ち着けそうか。
職員さんに話しかけやすそうか。
 

 

 

また、家族にとっても

長く付き合っていく場所になります。

 

家族が相談しやすそうか。

困ったときに、一緒に考えてくれそうか。

 

 

 
施設選びに、絶対の正解はありません。
 


でも、実際に見に行って、比べて

質問して、考えることで

「ここなら...」
と思える場所に

近づけるのではないかと思います。
 

 


次回は、施設を選ぶときに気になる

「お金のこと」

「申し込みのタイミング」

「待機人数の見方」

について書いてみたいと思います。
 


今回も最後までお読みいただき

ありがとうございました。

 

 

 
免責事項:本記事は執筆時点の法令・判例等に基づく一般的な情報提供を目的としており、特定の事案についての法律意見・法的助言を提供するものではありません。個別事案についての対応は必ず弁護士にご相談ください。

 

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