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告白
(10/8/20)





CAST:松たか子 岡田将生 木村佳乃






女教師・森口悠子の3歳の一人娘・愛美が、森口の勤務する中学校のプールで溺死体にて発見された。
数ヵ月後、森口は終業式後のホームルームにて「私の娘はこの1年B組生徒二人に殺されたのです」と衝撃の告白をし、ある方法にてその二人の生徒に復讐する。
そして4月、クラスはそのまま2年生に進級。
犯人のひとりAはクラスのイジメの標的になっていた。
そして、もうひとりの犯人Bは登校拒否し、自宅に引きこもっていた…。



女教師、犯人A、犯人B、生徒の少女、犯人の母親、それぞれの立場で描かれていて、凄く観やすかったです。
主要人物の全員の事情がわかるので、他のクラスメイト達のほうが犯人よりもよっぽど残酷に見えました。
娘を殺した犯人がこのクラスにいる、という話をしている最中も、生徒はメールをしあったりしていて、その光景がとても怖かったです。
森口が犯人にした復讐というのが、HIVを発症した元夫の血液を牛乳の中に混ぜて飲ませるという行為。
たとえそんなもの飲んでも感染する確率は限りなく0だそうです。
そんなことも知らずに大騒ぎするクラスメイトですが、それなのにAをいじめの標的にする生徒達ってどういう神経してるのかなって思いました。
全員が避ける、とかならともかく、普通に持ち物に落書きしたりしてたし、殴ったりしてたし。
犯人Bの母親の木村佳乃さんが凄く良かったです。
ああいう役似合いますね、っていうと、あれですが(苦笑)
犯人Bは自分がHIVに感染したかもしれないと思って誰にも触れず、お風呂にも入らず自分の使ったお皿は自分で徹底的に洗ったり、近づくと発狂したりおかしくなっていきます。
そこに毎日訪問する2年生の担任ウェルテル(岡田将生)
事情を知らないウェルテルは、なんとか犯人Bを登校させようと毎日毎日家に訪れるのですが、そのたびに必ず犯人Bは怯えておかしくなるので、母親も段々その教師がうっとうしくなっていきます。
観ていてずっとウェルテルうぜーwと思ってたんですが、実はその行動も全て森口の指示したことで(勿論ウェルテルは事情を知らず)その途端にウェルテルが可哀想になりました。
すっかり参ってしまった母親は、「息子を殺して私も逝きます」という内容を毎日つけていた日記に書いて息子を殺しに行くのですが、その足取りが随分軽やかで、あぁこの母親もおかしくなってしまったんだなと思いました。
それなのにやっぱり息子を殺せなくて返り討ちにあうなんて、なんて残念
愛美ちゃん殺しは犯人Aが主犯で犯人Bは「友達になろう」と言われて、それが嬉しくていう事を聞いていただけ。
人を殺したかったけど殺せなかったA、人を殺すつもりはなかったけど殺してしまったBという関係でした。
でも実はAはBのことを少しも友達だとは思っていなくて、愛美ちゃん殺しを「自分ひとりでやったこと」にしたかったAに「お前みたいな役立たず、誰が友達になんかなるかよ」と言われショックを受けるB。
その時点ではまだ愛美ちゃんは死んでいなくて、目が覚めた愛美ちゃんに慌ててプールに投げ入れてしまったことで事件は事故と処理されたのですが、実はBが「Aがしたくても出来なかった人殺しが自分には出来る」と自らの意思で愛美ちゃんを投げ入れたことを母親に告白。


犯人A役の子がなんだか見た目がぷっくりしていて、Hey!Say!の山田っぽくて可愛いなと思いました←
最後の研究室の爆破シーンは、本当に爆発したのかなぁ。
なんだか森口が色々嘘をついているので(本当は牛乳に血液なんて混ぜてないし)あまりにも現実離れしすぎてて疑問に思いました。



面白かったって言って良い内容ではないと思いますが、映画としてとても面白かったです。
見終わった後は、とにかくクラスメイトの子達に腹が立ってしょうがなかったです。