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空気人形
(09/10/03)









CAST:ぺ・ドゥナ、ARATA、板尾創路、高橋昌也、余貴美子

















とにかくぺ・ドゥナが可愛かった!
監督がぺ・ドゥナのファンだということを知ってから行ったので、なんとも複雑な気分…(笑)
日本の有名な女優さんじゃ無理ですよね、これ
あんなに普通に裸で出てくると思わなかったw
空気人形が何故か心を持って、動き出すという話です。
私が思っていたのとはちょっと違う状況でした。
っていうか空気人形が性欲処理の道具だという状況がまずショックでした。。。ここで初めてこの作品がR-15になっていることに納得した私(遅
空気人形の持ち主、秀雄(板尾さん)が空気人形を愛しすぎて心を持ったのだと思ったら、確かにそうはそうだけど、ちょっと違う感じで
空気人形は心を持ってしまったので他の人(ビデオ屋の店員、純一)に恋をしてしまいます(動けるようになったことを秀雄にばれないように、秀雄が帰ってくるまでには家に帰って朝と同じ位置に同じ格好で戻っているなど、なかなかそこにも驚きました)
なので、秀雄とそういう行為をするのが嫌になって、物置に隠れるのですね
そうすると秀雄は、自分の母親が来たときに、掃除ついでに捨てたものだと思い込んで、新しい空気人形を購入したのです。
びっくり
更にびっくりなのは、空気人形がそれに気づいて秀雄の前に出てきたこと。
「誰でもいいの?」
って聞くんです。
えー!
ずっと、早く家を出て純一のところに行けばいいのに、と思いながら観ていたら秀雄が別の人形を買ったことにショックを受けていることが本当に驚きでした
しかも秀雄は何故だか言い訳をして、しかも「普通の空気人形に戻ってくれんかな?」って
「そういうの面倒臭いから、お前にしたのに」って
なんだか凄くシュールでした
空気人形が、普通のビニールだったり、かと思ったら急に生身の人間になったり
普通にバイトしてたり、買い物したり、美容院に行ったり
バイト先がビデオ屋で、純一はそこの店員なのですが、何も知らない空気人形に色んなことを教えてくれるのです。
全部の行動がなんだか淡々としていて覇気がなくて(笑)、いいなぁって思いました
バイト先で空気人形の手首の部分が破れてしまって、空気が抜けてしぼんでいくシーンがあるんですが、純一はとりあえずセロテープで穴を塞いで、自分で空気を吹き込んであげたところが、なんだか官能的でした。(空気を入れる穴はおへそにあるのです)
この作品の中で男の人は凄く醜く描かれていたので、そのシーンだけなんだか綺麗だったなぁ
空気人形の製造者でオダギリジョーが出てきてちょっとびっくりしました(笑)
空気人形の「私、空っぽなのよ」という言葉に、純一が「俺もだよ」と返したことによって、空気人形は、純一も自分と同じ空気人形なんだと思うんですね
で、「純一の為になんでもしてあげる」という空気人形に対して「空気を抜かせてくれないか。勿論俺がまた空気を吹き込むから」とお願いします。
何度も空気を抜いたり入れたりして、純一が眠りについた後、空気人形はナイフ(?)を持ってきて、純一のお腹を切ります。
痛みで起きた純一に、「あなたの空気穴はどこ?あなたの中も、私の息で満たしてあげるの」って、純一の口に一生懸命息を吹き込むんですが、勿論空気なんて入るはずもなくて
そのうち純一は死んでしまって、空気人形はしょんぼりしながら動かなくなった純一を燃えるごみへ出します。
以前、空気人形の製造者と「空気人形は不燃ごみ。人間は燃えるごみだね」って会話をしたからです。
そして自分は不燃ごみの置き場に
心を持つことは、切ないことでした。
まさしく切ない映画でした。


わからなかったのは、空気人形が空気入れを捨てて、「私、年をとるのよ」って言った意味と、あと純一が何故空気を抜きたがったのか


うーん


それにしてもやっぱり、ぺ・ドゥナが可愛かった
一つ一つの仕草から喋り方から、凄く可愛かったです
出てくる小物も!
男の一人暮らしのはずなのに!って思ったほど(笑)