誰かに「なんにもしなくていいよ」って言われたら、なんにもしないことを選ぶことはできるんだけど、
自ら『なんにもしない』を選ぶことに対して、ものすごーく抵抗があるというか、罪悪感が顔を出すとか、いろんな事が頭の中を駆け巡る感覚、あると思います。
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なんにもしない。
なーんにもしない。
という経験、1日2日くらいは経験ありますかね?
なんにもしないなんてさ、
サボっているみたいで、怠けているみたいで、「何かやらないと」って、焦って何かやることを探し始めちゃうよね?
それ。
わたしもそうだけど、もうね、その思い込みは病気だよ。本当に。
なーんにもしなくていいのならなーんにもしないで居たいはずだし居ていいのにさ、なーんにもしなくていいって言われても何かしらを探して何かをし始めるんだ。
だから、
「なーんにもしなくていい」って言われたからなんにもしない人がいると、
「いくら『何もしなくていい』って言われたからって、本当に何もしないなんて有り得なくない?普通さあ、何かしらやる事探すでしょ?」
って文句が出るんだよ。
そういう人は、過去に、
「なーんにもしなくていい」って言われたからなんにもしないでいたら、
「いくら『何もしなくていい』って言われたからって、本当に何もしないなんて有り得なくない?普通さあ、何かしらやる事探すでしょ?」
って言われたんだろうね。
お母さんに?
おばあちゃんに?
クラスメイトに?
部活で?
職場の先輩に?
わかんないけど。
アレコレ言われて嫌な思いするのがイヤだから、『もう言われないように』、なにもしなくていいと言う言葉は鵜呑みにしないという自分ルールを作ったんだと思うんです。
みんなさ、思っていることと口で言ってることがズレてるもんね。
すんごいイヤだよね、大人って。苦笑
*
心が疲れた時
身体が疲れた時
お医者さんに言われるよね、
『安静にして』
『しばらくのんびり過ごしてください』
『何もしないでゆっくり休みましょう』
って。
わたしもそう言われた事があるんだ。
切断した足が痛くて、痛くて痛くて痛くて、義足を履いての歩行訓練以前の問題だった時。傷口はとっても綺麗なんだけどね、とにかく足が痛い。
「足の痛みが引くまでは何も出来ないから、何もしません。とにかく痛みが引くのを待ちましょう。痛みがゼロになったら、歩行訓練再開しよう。」
と、お医者さんが。
なにもしない。
あの時のわたしには、すごくすごく難しいことだった。
だって、
足の痛みが引くのがいつかなんて、全く予想出来なかったから。
早く歩けるようになって復職しなくちゃ。生活費稼がないと。いつまでも子供を実家に預けてなんていられない。
頭の中はそればっかりだった。
自分の身体のことより、仕事のことお金のことで頭がいっぱいだった。
そんなだもん、身体も気持ちも休まるわけがないよね。
痛みがゼロになるまでは、確か、半年くらいかかったはず。←もう覚えていないという、笑
その経験のおかげで、『なんにもしない』という時間がどれだけ大切なのかということをわたしは知りました。
なにもしないという経験は、あなたにとって宝物です。
隠す必要もないし、責める必要もない。
なにもしないという経験は、本当の意味で自分を受け入れる事ができた証しだと、わたしは思います。
なにもしないという経験をした人は、自分の『底』を知った強い人だと、わたしは思います。
恥ずかしいことじゃない。
そこを乗り越えた自分を、そろそろ認めてあげてね。
まだ乗り越えていない気がする人は、今の自分を絶対に否定しないであげてね。あとはもう底から上がるだけだから。