例えばね、
わたしが患ったガンだと、「ステージ」という言葉で病状を表すじゃない?
だからなのかな?
「ステージ1だから大したことない」
とか、
「ステージ3だから大変」
とか、
そんな風に捉える患者さん本人や、周りがいるんだけどね。
ガンだと言われた時の、あの恐怖感や絶望感。
手術や治療方針が決まるまでの、あの時間。
入院してからの検査の数。
術後の傷の痛み。
それよりも痛い、不安だらけの心。
これらの経験に、ステージもレベルも関係ないの。
みんな大変なんだよ。
みんな大変だし、
それを支える家族も大変だし、
それぞれ生活状況が異なるわけだから大変度合いは比べるものじゃないし、
みんなにはわからないし、
わかってももらえない。
でも、だからって、
「私の大変さなんて、みんなの足元にも及ばない」
なんてこと、1ミリもないからね。
ホルモンバランスが崩れたり、
薬の副作用があったり、
気持ちがなかなか上がってこなかったり、
退院しても、治療終わっても、
不安はゼロにはなかなかならないし、定期検診の度にドキドキするし、
それでも、毎日は過ぎてゆくし。
だからこそ、
「大変だよね、頑張ってるよ私」って、他人と比べないでちゃんと褒めてあげてね。
痛い時は痛いって言っていい。
怖い時は怖いって言っていい。
泣きたい時は泣いていい。
生きるって、そういうことだとわたしは思っています。