Facebookは基本的に身内向けでTwitterで投稿となるととんでもない長文になりそうでしたので久しぶりにアメブロに投稿しますw
この記事では今回アメオケことアメジストオーケストラで僕が編曲を担当した曲についての解説を書いていければと思ってます。
あと今回アメジストオーケストラで演奏会を行うに当たっての演奏曲の選考コンセプトなのですが、第1部がX JAPANの曲を中心に、第2部がYOSHIKIのソロコンサートなどで演奏されるものと言うように考えてました。
そして過去のものだけでなくここ近年で新たに発表されたものも取り入れたいと言うのも考えており結果Jadeなども入れたプログラムになりました。
ただGolden Globe ThemeとかHeroやLa Vinusも入れたかったのですが時間がなくて断念しました。
では僕の担当曲の解説をしていきたいと思います。
【Jade】
第1部で演奏された曲。
この曲を初めて聴いたのは2009年の東京ドーム2Daysライブの時でした。
この時、実際に会場に行ってX JAPANの新曲と言う事で生で聴いた訳ですが、当時流行ってたメタル系の洋楽のテイストを取り入れたイントロから始まりつつもサビではYOSHIKI節全開のシンプルながらも美しいメロディーがすごく印象的でした。
個人的に再結成後に作られた曲の中で一番好きだったのですが、公式でオケ版が存在しなかったので今回オケで演奏が出来るように編曲しました。
本当に今回自身で一からアレンジを手掛けたものの中では一番のお気に入り曲です。
(ただ高音担当の木管と弦は割と死にますがw)
オケアレンジの基本スタンスとしてイントロの部分は割とホルストの火星とマイナーキーのマーチやらその辺を意識して、あと高音木管のオカズはドラムの動きを意識しつつ作ってた時に聴き漁っていたGirls und Panzerの曲とかの影響も有ったりします。
それから影響と言う話で言うならDメロとかの金管は同じ時期に聴き漁ってたアニメ版艦これの金管の使い方が凄く良いなと思い、あんな感じに作ってみたいなと思いながら作ってました。
あとこの曲は敢えてライブでの展開を意識して最後はA♭→B♭の展開のところでオーディエンスのコーラスを意識したヴァイオリンソロを入れました。
レコーディング版は静かにならずにそのまま盛り上がって終わりなんですが、これは是非入れたかったので無理くり入れました。
【Say Anything】
こっちはEternal Melodyに入ってた曲を元にアメオケ用にオーケストレーションを少しし直した曲です。
主な相違点と言えばギターソロの部分とか最後の部分ですかね。
オケ版のギターソロの部分はトランペットが吹いてる訳ですがあれを実際演奏するとなるととんでもないハイトーンの連続になり演奏会で演奏するのには不向きでしたので木管楽器や弦に振り直したり、最後を2002年に行われたYOSHIKI Symphonic Concert版にしたりしました。
それ以外はEM版に忠実にと言うのでアレンジしました。
個人的にEternal Melodyに入ってた曲の中で一番演奏したかった曲です。
【紅】
これはオケ版が一応有ったのですが、原曲とはかなり形が変わっており、どうせ演奏するのなら原曲に近い形をと思い一からアレンジを作り直しました。
一部ではゲーム音楽のバトル曲っぽいアレンジと評されましたがそれもそのはずで、この曲はスクウェア・エニックスと言うゲーム会社から出してるゲームのサガシリーズの音楽をオーケストラで演奏した音楽を参考に作った部分が有ったりします。
ただこれも非常に面白い縁の在り方をしており、その昔そのサガシリーズのBGMを作曲した伊藤賢治氏は決戦!サルーインと言う曲のオリジナル版でXのStab Me In The Backと言う曲のドラムを参考に作曲をされてたらしく、また数年後にYOSHIKI氏と実際に会って話をしたと言うエピソードが有ったりします。
なので今回のこの紅のアレンジの在り方はそんな2人の関係も少し意識して作ったりもしました。
あとこの曲の"I could~"のメロディーは作った当初はソロではなくソリだったのですが、バランス的に一人で演奏した方が良いなと言う軽い気持ちでソロにしたら奏者がドハマりしてメチャクチャ良くなりました。
最終的にToshlの歌い方を意識してるなって言うのが感じ取れる素晴らしい演奏でした。
そもそもファゴットにここのメロディーをと思った理由がオーボエやフルートがメロばかりでは面白くないと言う軽い気持ちでした。
【Forever Love】
X JAPANとYOSHIKIを象徴する曲ですね。
最初作った形としてはYOSHIKI Symphonic Concert版に金管楽器を入れたものにしたのですが、いまいちピンと来なくてある時最近YOSHIKIのソロコンサートで演奏しているピアノバージョンをコンチェルト形式にした方が良いかもと思い、今回のあの形にしました。
カーネギーで行われたものとは色々な違いは有りますがこの形にした方が作業がスムーズに進み結果良いものが出来たかなって思いました。
【Without You】
今回オーケストラでX JAPANやYOSHIKI氏の曲を演奏と思ったのですがこの曲に関してはそのままの形を崩さない方が良いと思いピアノ+弦5部と言う編成で作りました。
ほぼ編曲と言うより採譜に近い作業では有りましたが、和音の配分などをしっかりしないと雰囲気を損ねるので作ってて色々勉強になりました。
あとこちらの曲は別の方にお手伝い頂いて作りました。
【"Anniversary"Piano Concerto in C minor】
恐らく今回1番と言っても良いほどの難産曲です。
ぶっちぎりで手直しの回数が多い曲です。
特に作ってて思ったのがピアノ部分なのですが「えっ、YOSHIKIこんなの弾いてるの?頭おかしいの?」って思う程楽譜を見た瞬間にめまいがする部分が多々有り、今回ピアノを弾いて下さった御園さんのお力なくしてアマチュアでは成立し得なかった曲です。
あとは気を遣った点と言えば今回の演奏会はマイクは一切使わないつもりでいた為、そのまま採譜したものを演奏してしまうと、ところどころでバランスの悪い部分が出てきてしまうので、それも念頭に置いてピアノコンチェルトとしてピアノが栄えるようにオーケストレーションも組み直しました。
ディナーショーの時にYOSHIKI氏がこの曲の難しさを語ってたとの事ですが、これは本当に語彙力がなくなるぐらいにヤバい曲だと肌で感じました。
でも演奏出来て満足出来た曲でも有ります。
【Endless Rain】
こちらは2002年のSymphonic Concertの形を元にフルオケにしました。
今回フルオケで演奏するに当たって金管がホルン以外に入ってない曲が有ったりしたのでそれを足さないといけなくて、この曲をピアノも入れて演奏するってなった時にそれを行いました。
なので公式で演奏されているものとところどころ違う場所が有ります。
でも制作自体は割とスムーズに出来上がった気はします。
やはり最後のヴァイオリンはToshlの独奏をイメージしてあのようにしました。
すごく長々と書いてしましましたが如何だったでしょうか?
かなりマニアックな話なので興味が持てない部分が有ったかもしれませんが最後まで読んで頂けたなら嬉しい限りです。
以上がアメオケにおける僕の音楽の話でした。







